中学数学 標本調査

 

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A  数と式 B  図形 C  関数 D  資料の活用
(1) 標本調査
標本調査の必要性と意味
 ① 全数調査と標本調査
  ・ 2つの調査を分ける基準
  ・ 専門用語
 ② 無作為に抽出
標本調査による母集団の傾向の説明
 ① 標本平均と母集団の平均値
 ② 標本調査の利用

 

標本調査

 

ア 標本調査の必要性と意味

 

とうとう中学数学最後の章ですね! 

 

3年生の「資料の活用」の「標本調査」の章は
「関数」「図形」の章が分厚かった分、
配分的な問題なのか、かなり奥行きのない章となっていますね!

 

2年生の「資料の活用」の「確率」の章の方がよっぽど難しかったと思います

 

それではあと少しです 頑張っていきましょう!

 

 

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① 全数調査と標本調査

 

「標本(ひょうほん)調査」の簡単なイメージは・・・
ある程度のデータを集めて、全体のデータもこんなものだろうと推測する調査ですね
 ( 「標本」 = サンプル )

 

良く言えば、全部を調べる労力を省く
悪く言えば、楽して調べたい  ですね!

 

 

標本調査」…

集団の中から一部を取り出して調査し、
集団全体の傾向を推測する調査方法


 ex )  選挙出口調査、  選挙当落速報、  テレビ視聴率、  世論調査 など

 

対して

全数調査」…

集団の全てについて行う調査方法


 ex ) 選挙結果、国勢調査、  健康診断、  入試テスト

 

 

ポイント

 

2つの調査を分ける基準

 

上のex )を見ると
「標本調査」に向いている調査、「全数調査」でないといけない調査、
2つを分ける「基準」が少し予想できますね

 

絶対的基準

全数調査 標本調査

絶対的に正確でないといけない

 

(間違っていると 社会的に大問題になる)

ある程度正確ならよい

 

(間違っていても 社会的に許される)

 

現実的基準

全数調査 標本調査
母集団が少ないことだし…全数でいくか 母集団が多すぎるから…標本でいくか
全数調べてもコストが低そうだし…全数でいくか 全数調べるとコストが高いから…標本でいくか
全数調べることができそうだし…全数でいくか 全数調べることが現実的に不可能だから…標本でいくか

 

絶対的基準は、すなわち「譲れない基準」ですね
コストがかかろうが、母集団が多かろうが、
「正確でないと、問題になる、意味がない」ものは、全数調査ですね!
それ以外なら、標本調査でもOKな可能性がありますね

 

 

2次的基準は、現実的な価値観ですね
総合考慮してどちらの調査がよいか判断しますので
人により「全数!」「標本!」と別れることがあるはずですね

 

 

ですが、統計の問題では、「一般的に考えて」を念頭に
どちらがよいか選んでくださいね!

 

 

自分の価値観を大事にしつつ、一般の価値観も知る…
「彼を知り己を知れば百戦殆うからず」ですね!

 

 

 

練習問題 全数調査向きか標本調査向きか

練習問題 全数調査向きか標本調査向きか

 

というわけで、「標本調査」の必要性を一言で言ってみると、

 

「(前提:母集団のデータ収集は社会の発展に必要であるので、)
全数調査が総合考慮の上できない場合、次に標本調査が有効であるため」
という感じでしょうか

 

 

 

 

専門用語

 

全体から一部を取り出すというイメージ図は

 

俗名の説明

中学数学 標本調査 |

 

 

このような感じでしょうか
この手順を、この章(標本調査)で専門的に言い換えると

 

専門用語の説明

中学数学 標本調査 |

 

となりますね! それだけです

 

 

 

《 例 》
 ある中学校の1年生は男子60人・女子は74人、
2年生は男子65人・女子70人、3年生は男子68人・女子は75人でした。
次の各調査における「母集団の大きさ」と「標本の大きさ」を求めましょう

 

(1) 1年生の女子全員から20人を選んで好きな雑誌について調査する。

 

  A.  母集団の大きさ 74 ( ←1年生女子)、 標本の大きさ 20

 

 

(2) 2年生全員から30人を選んで1年間に図書室を利用した回数を調査する。

 

 A.  母集団の大きさ 135 ( ←2年生男子65+女子70)、 標本の大きさ 30 

 

 

(3) 全校生徒から50人を選んで、通学時間を調査する。

 

 A.  母集団の大きさ 412 (←全生徒60+74+65+70+68+75)、標本の大きさ 50

 

 

 

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② 無作為に抽出する

 

「抽出」のしかたのお話ですね
抽出のしかたによって「推定」結果が違ってくるのですから、大切な場面ですね

 

いくら「理論」が正しくても「方法」が間違っていたら「間違った答え」が出る
ということですね!

 

 

作為」・・・わざと、意図的に、人為的に
無作為」・・・作為がないこと = わざとでない、意図的でない、人為的でない

 

 

例えば、記者A、記者B、記者C、記者Dは それぞれ もくろみを持って
そして、記者Eは何も考えずに、
下図のように「抽出」したとします

 

無作為とは

中学数学 標本調査 |

 

 

それぞれの目論見(意図)は…

 

A記者 → 母集団も「赤」が多いと世間に発表したい・・・作為あり
B記者 → 母集団も「白」が多いと世間に発表したい・・・作為あり
C記者 → 母集団も「黒」が多いと世間に発表したい・・・作為あり
D記者 → 母集団もできる限り「このようである」と世間に発表したい
E記者 → 母集団も「このようでないかな」と世間に発表したい

 

 

A、B、C はさておき ←(A、B、C、はマスコミ操作というものですね)

 

 Dは「母集団を正確に表現したい」という「作為」がありますね
 Eは「何も考えていない」のですから、まさしく「無作為」ですね

 

ですが、「標本調査」の世界では、EではなくDの「母集団を正確に表現したい」
と考えながら「抽出」することを…「無作為に抽出する」といいます

 

〔 標本を 無作為に抽出する とは 〕

 

かたよりがないように(考えながら)、
標本を取り出すこと

 

 

よって、今後は「無作為に抽出する」「ランダム」「乱数」という
フレーズがあれば、 = 「母集団もそのようである (相似である)」と考えてOKということですね!

 

 

 

練習問題 無作為抽出といえるか

練習問題 無作為抽出といえるか

 

 

 

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イ 標本調査による母集団の傾向の説明

 

① 「標本平均」と「母集団の平均値」

 

母集団の平均値」は今まで学んできたもののことですね
→「全数平均」とでもいう感じでしょうか

 

母集団の平均値の例

 

母集団の整列

 

イメージ図にしろ、表にまとめたにしても
3年2組の男子という母集団の平均身長(母集団の平均値)は・・・

 

 

平均

= \(\large{\frac{個体のデータの合計}{個体数}}\)
母集団の平均の計算
中学数学 標本調査 |
中学数学 標本調査 |


 

 

 

では「標本平均」とは・・・
抽出した標本の方の平均値です
ただそれだけです!

 

例えば上の例で、
標本を無作為に5人抽出したら、B君、D君、H君、J君、K君だったとします

 

 

標本調査

  標本平均の計算


 

 

上で「母集団の平均値」を求めてしまっていますが、もし不明であった場合は
『母集団の平均値は(も)、165.2と「推定」される』となりますね

 

「図形」で言うならば「相似」みたいなものですね!

 

 

 

 

 

《 例 》
 あるリンゴ園で収穫した12個のリンゴの重さを量ったところ、次の表でした

 

12個のリンゴの重さ

 

 

(1) 大きさが 5 である標本( = 標本の大きさが 5 ) を無作為に抽出したところ
標本は次の5つでした。このとき「標本平均」を求めましょう
 B D E H K

 

 

標本平均(標本の平均)

  <標本平均の計算2


 

 

 

(2) 収穫した12個のリンゴの1個あたりの重さを「推定」しましょう

 

→ (1)より (母集団の平均値も)   A. 301.2(と推定される)

 

 

 

(3) 実は「母集団の平均値」は 304.25であった
「母集団の平均値」と「標本平均」の「差」を求めましょう

 

→ 「母集団の平均値」-「標本平均」  = 304.25-301.2  = 3.05
  A. 3.05 

 

 

 

「図形」「関数」を乗り越えてきた私たちにとっては、「この程度?」
という「拍子抜け」感がありますね!

 

 

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② 標本調査の利用

 

《 例 》
 袋の中に赤玉と白玉が合計400個入っています。これをよくかき混ぜて
20個の玉を取り出したところ、赤玉が15個、白玉が5個でした。

 

(1) 袋の中にある白玉の個数を推定しましょう

 

→ 確率風に考えると

 

「標本」の白玉の確率   = \(\large{\frac{5}{15+5}}\)  = \(\large{\frac{5}{20}}\)  = \(\large{\frac{1}{4}}\)
∴ 「母集団」の白玉の確率も\(\large{\frac{1}{4}}\) と考えられるので
400×\(\large{\frac{1}{4}}\) = 100   A, 100個

 

→ 相似風、割合風に考えると
・母集団400:白玉x = 標本20:白玉5
20x = 2000  → x = 100   A. 100個 や

 

・\(\large{\frac{母白玉}{母集団}}\) = \(\large{\frac{標白玉}{標本}}\)  → \(\large{\frac{x}{400}}\) = \(\large{\frac{5}{20}}\)
→ 20x = 2000  → x = 100   A. 100個

 

 でも どちらでも同じことですので 理解しやすい方法で!

 

 

(2) 20個を取り出した後(戻さずに)残った袋にある白玉の個数を推定しましょう

 

→ 確率は同様に\(\large{\frac{1}{4}}\)
残りの玉(400-20)×\(\large{\frac{1}{4}}\)  = 95   A. 95個

 

→ \(\large{\frac{x }{400-20}}\) = \(\large{\frac{5}{20}}\)  → \(\large{\frac{x}{380}}\) = \(\large{\frac{1}{4}}\)  → x = 95   A. 95個

 

 

※ (1)の「袋の中にある」とは
「標本を母集団に戻した」「標本を取り出す前は」の意味になりますね
もっと親切に「袋の中にあった白玉の個数を推定しましょう」などに
してほしいものですね

 

→ よって、「残りの~」などのワードがない場合は「完全体の母集団」
を問われていると考えてよいかと思います
「調査」に重きを置いているので、
「確率」のように戻す戻さないにこだわらず、
「当然 母集団 = 完全体の母集団」ということなのでしょうね

 

 

「標本の大きさ」は
→ 大きければ大きいほど母集団を正確に現す
→ 大きければ大きいほど「全数調査」に近づく

 

 

 

 

 

《 例 》
 養殖池にいる魚の数を調査するため、40匹の魚を捕まえて、
それらに印をつけて池に戻しました
しばらくして、再び40匹を捕まえたところ
印のついた魚が2匹混ざっていました
このとき、この池には およそ何匹の魚がいると推定されるでしょうか

 

→ 今回の問題では「全体」の方を問われていますね
  すなわち「分母」の方を問われている というだけですね

 

→「捕まえて」「印をつけて」「戻す」という手順は、ややこしく感じますが
  結局は「母集団の中に、元から、赤い魚がピッタリ40匹いる」
  ということと同じですね

 

(相似風に)
例題問題 母集団の推定

 

 A. 800匹

 

(計算方法)

 

・もちろん普通に両辺に 40・x を掛けて xを求めてもOK

 

・逆数になっていてもOK \(\large{\frac{母集団(x)}{赤魚40}}\) = \(\large{\frac{40}{2}}\)
( 相似なら何でもOK)

 

 

 

 

《 例 》
 瓶に豆がたくさん入っています。標本調査を利用して瓶の中の豆の総個数を
知るための方法を考えましょう

 

→ 「標本調査」を利用ですので、重さを量る「量り」は使えないですね
量りがあれば、10粒の重さから1粒の重さを求め(←1粒を量るより誤差が少ない)
次に、全体の重さ-瓶の重さ = 全豆の重さ

 

そして、  \(\large{\frac{全豆の重さ}{1粒の重さ}}\) = 総個数 ですね

 

 

→ 上の《 例 》と全く同じ問題ですね
∴ ① 何粒か取り出し
   ( 20粒取り出し)
 ② 印をつけて
   (その20粒を赤色に塗る)
 ③ 瓶に戻してよく振る
   (無作為抽出の準備)
 ④ 再び何粒か取り出す
   (標本20粒)
 ⑤ 印のついた豆を数える
   (赤豆は2個だったとする)
 ⑥ 標本の印のついた豆の割合と母集団の印のついた豆の割合は同じと考えられることを利用して総個数を求める //

 

\(\large{\frac{赤20}{母x}}\) = \(\large{\frac{標赤2}{標20}}\)  → x = 200   A. 200粒

 

 

 

《 例 》

 

赤、青、白の玉が、合わせて400個入った箱がある。
この箱の中から無作為に10個抽出し 赤玉、青玉、白玉の個数を調べる。
次に抽出した玉を箱に戻す。この作業を5回繰り返して下の表を得た。
このとき箱の中にある白玉の個数を推定しましょう

 

調査結果

 

→ ・5回繰り返して得た白玉の個数は
3+3+4+4+3 = 17個

 

・取り出した玉の合計は
10個×5回 = 50個

 

・標本に対する白玉の割合は…\(\large{\frac{17}{50}}\)

 

∴ \(\large{\frac{x}{400}}\) = \(\large{\frac{17}{50}}\)  → x = 136   A. およそ136個

 

 

( 母集団のデータをできる限り正確に表す方法 )
① 「標本の大きさできる限り大きくする
② 「標本」を抽出する回数をできる限り多くする

 

この問題は②で正確性を上げようとしていますね!

 

 

 

お疲れ様でした!
その他の問題は、「問題集」で !!

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2017/12/5 23:12  
 
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