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中学1年生課程へ 中学2年生課程へ 中学3年生課程
A  数と式 B  図形 C  関数 D  資料の活用
(1) 図形の相似 (2) 円周角・中心角 (3) 三平方の定理
 
三平方の定理の意味と証明
 ① 三平方の定理
 ② 三平方の定理の証明
  ・ ピタゴラスさんの証明方法
  ・ バスカラさんの証明方法
  ・ ガーフィールドさんの証明方法
  ・ 相似を利用した証明方法
  ・ ユークリッドさんの証明方法
 ③ 三平方の定理の逆
  ・ 三平方の定理の逆の証明①(同一法)
  ・ 三平方の定理の逆の証明②(相似の利用)
 ④ 特別な角
  ・ 特別な辺
  ・ ピタゴラス数
三平方の定理の活用
 ① 面積 (1年平面図形への応用問題)
  ・ 正三角形の高さと面積
  ・ 例題) テープの折り返し
  ・ 内分点、外分点を求める(余談:高校課程)
  ・ 座標上の2点間の距離を求める
  ・ ヒポクラテスの月
 ② 体積 (1年空間図形への応用問題)
  ・ 正四面体に関する頻出問題
  ・ 正四面体の公式集
  ・ 例題) 立体の体積を2通りに求めて高さを求める
  ・ 例題) 立体の切断、付け足しを考える
 ③ 最短距離 (最短経路)
 ④ 立体の切断
 ⑤ 体積比
 ⑥ 立体の対角線

 

三平方の定理

 

ア 三平方の定理の意味と証明

 

三平方の定理(ピタゴラスの定理)!一度は聞いたことがあるのではないでしょうか
まさに、『King of 定理』と言えますね!

 

単純なのにすごく役立つ
経済的に言えば「コストパフォーマンス」がよい、すごくよいですね

 

ただ、今まで学んできた単元の応用問題をつくりやすくなるので
「三平方の定理」=「難しい」と思いがちになりますね

 

三平方の定理自体はすごくシンプル!

 

 

 

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① 三平方の定理

 


定理

 

三平方の定理 (ピタゴラスの定理)

 

 

cが斜辺の三角形イラスト

 

 ならば c2= a2 + b2


 

これだけです !!

 

 

・直角三角形 ならば(斜辺c)2 = (隣辺a)2+ (対辺b)2
・(最大の辺)2 = (他の辺)2+ (他の辺)2 ならば直角三角形

 


  cf.  

直角三角形の辺の名前

 

直角三角形

 

∠θを基準に、
隣にあるのが  隣辺
対面にあるのが 対辺

 

ですが中学では、「斜辺」と「それ以外」で十分ですね

 

 

これだけです!
直角三角形の3辺のうち、2辺が判れば残りの1辺がわかります

 

三平方の定理を少し変形すると

 

c2 = a2+b2 → c = \(\small{\sqrt{a^2+b^2}}\)
a2 = c2-b2 → a = \(\small{\sqrt{c^2-b^2}}\)
b2 = c2-a2 → b = \(\small{\sqrt{c^2-a^2}}\)

 

すなわち
・ 斜辺 = \(\small{\sqrt{(他の辺)^2+(他の辺)^2}}\)
・ 斜辺以外の辺 = \(\small{\sqrt{(斜辺)^2-(他の辺)^2}}\)

 

  斜辺が1番大きい!

 

「左辺丸々2乗」の左辺の2乗を取るには、右辺丸々に ±√ をつける。 (平方根の掘り下げ利用法)でしたね

 

よって、二次方程式的には、 解は2つですが、
図形に「マイナス」はありませんので、 「a>0より」を省いている
ということになりますね  

 

 

 

《 例 》
xを求めましょう

 

隣辺4対辺3の直角三角形イラスト

x2 = 32+42
  = 9+16
  = 25
x = ±5
x>0より  A. x = 5


 

慣れてきますと、変形バージョンで … x = \(\small{\sqrt{4^2+3^2}}\)  = \(\small{\sqrt{16+9}}\)  = 5 // 

 

さらに慣れてきますと、比から…
5, 4, 3 の三角形だな… 5 //

 

 

隣辺5斜辺7の直角三角形イラスト

x = \(\small{\sqrt{7^2-5^2}}\)
 = \(\small{\sqrt{49-25}}\)
 = 2\(\small{\sqrt{6}}\) //


 

 

 

2辺がそれぞれ13、11の平行四辺形のイラスト

 右矢印 高さを図示したイラスト


平行四辺形マークABCD = 底辺11×高さDH → DH = 132÷11 = 12

・CH =\(\small{\sqrt{CD^2-DH^2}}\) = \(\small{\sqrt{13^2-12^2}}\) = \(\small{\sqrt{169-144}}\) = \(\small{\sqrt{25}}\) = 5

 

 高さ12の平行四辺形

 

x = \(\small{\sqrt{BH^2+DH^2}}\)
 =\(\small{\sqrt{ (11+5)^2+12^2}}\)
 = \(\small{\sqrt{16^2+12^2}}\)
 = \(\small{\sqrt{256+144}}\)
 = \(\small{\sqrt{400}}\)
 = 10\(\small{\sqrt{4}}\)
 = 20 //

 

 

 

《 例 》
水面に浮いた丸太の直径を求めましょう (図は断面図)

 

浮いた丸太の図

 

 

大きな円が書けないので、縮小図を書いてみると

 

縮小図1縮小図2

 

r = \(\small{\sqrt{20^2+(r-8)^2}}\)  = \(\small{\sqrt{400+r^2-16r+64}}\)  = …
変形バージョンよりも原型の方がよいようですね、もとい
r2 = 202+(r-8)2
r2 = 400+r2-16r+64
r2 = r2-16r+464
16r = 464
 r = 29    問いは直径より 58cm //

 

 

 

 

 

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② 三平方の定理の証明

 

三平方の定理の定理の証明方法は、300通り以上あるらしいですね!
それだけあると、出題者側も
「三平方の定理を証明せよ」という問題は出しにくいですね
よって、三平方の定理の証明自体の問題は、
出てもメジャーどころの証明の虫食い問題
ということになるのかなと思います

 

親子中学数学では、5つほど紹介しますが、
理屈さえわかればよいと思います
そして気に入った1つだけは、
「自分の三平方の定理の証明方法」として
「納得」+「表現」ができれば十分 としますね!

 

 

基本的にどの証明方法も
流れは・・・
直角三角形abcabcをそれぞれ1辺とする正方形のイラスト

 

→ a を1辺とする正方形の面積( a2 ) +b を1辺とする正方形の面積( b2)
 = c を1辺とする正方形の面積( c2 ) になる!ですね

 

 

直角二等辺三角形ならば一目瞭然ですね!

 

一目瞭然の図  a2+b2=c2

 

 

 

逆に、直角三角形ではない 正三角形は一目瞭然でOUT! ですね

 

一目瞭然outの図   a2=b2=c2 になってしまいますね

 

 

 

それでは、どのような直角三角形でも成り立つという証明に移りますね

 

前置き確認として、直角三角形の2つの鋭角どうしの和は どんな時でも90°ですね

 

x y∠rの直角三角形

 

  x+y = 90°


 

 

では、

 

証明① ピタゴラスさんの証明方法 (面積を2通りに計算)

 

直角三角形の図 ピタゴラスの図

 

合同な直角三角形を図のように4つ並べると 外と中に2つの正方形ができる

 

(前提)
・外の正方形の1辺は本当に直線?

→ (直角になるように配置した)直角+鋭角+他の鋭角 = 180°
外側の辺はちゃんと直線!

(中の白四角形は当然に正方形 ← 4辺4角が等しい)

 

(本題)
大の正方形の面積を2通りで求めてみると、
縦×横 =(a+b)2  = a2+2ab+b2

 

② 4つの直角三角形の面積 + 内側の正方形面積

= 4×\(\large{\frac{1}{2}}\)ab+c2
= 2ab+c2

 

 

→ 2つは同等であるはずなので
 ① = ②
 → a2+2ab+b2 = 2ab+c2 
 → c2=a2+b2  //

 

 

 

 

証明② バスカラさんの証明方法 (面積を2通りに計算)

 

バスカラさんの図

 

① 縦×横 = c2

② 4つの直角三角形の面積+内側の正方形面積

= 4×\(\large{\frac{1}{2}}\)ab+(a-b)2
= 2ab+a2-2ab+b2
= a2+b2

① = ② → c2 = a2+b2

 

 

 

 

証明③ ガーフィールドさんの証明方法 (面積を2通りに計算 )

 

ガーフィールドさんの図

 

① 台形の面積  =\(\large{\frac{ (上底+下底)高さ}{2}}\)  = \(\large{\frac{(a+b)(a+b)}{2}}\)  =\(\large{\frac{ a^2+2ab+b^2}{2}}\)

 

② 2つの直角三角形の面積 + 1つの直角二等辺三角形の面積(白)

= 2×\(\large{\frac{1}{2}}\)ab+\(\large{\frac{1}{2}}\)c2  = ab+\(\large{\frac{c^2}{2}}\)  = \(\large{\frac{2ab+c^2}{2}}\)

 

① = ②より   → \(\large{\frac{a^2+2ab+b^2}{2}}\) = \(\large{\frac{2ab+c^2}{2}}\)  → c2 = a2+b2 //

 

→ 証明①ピタゴラスさんの証明方法の半分バージョン(2つくっつければ正方形)ですね

 

 

 

 

証明④ 相似を利用した証明方法

 

相似を利用した証明用の図

・△BCA∽△BhC (∠B共通、90°共通)
・△BCA∽△ChA (∠A共通、90°共通)
∴ △BCA∽△BhC∽△ChA


 

∴ △BCA∽△BhC  c:a = a:Bh  → a2=c・Bh …①
 △BCA∽△ChA  c:b = b:Ah  → b2=c・Ah …②

 

①②を 足し合わせてみると
   a2 = cBh
+) b2 = cAh 
a2+b2 = c(Bh+Ah)
→ Bh+Ah は図より「c」であるので
  a2+b2 = c(c)
 ∴ c2 = a2+b2

 

 

 

 

証明⑤ ユークリッドさんの証明方法

 

復習として、2年生の等積変形とは

 

 (しい面のまま変形させる) でしたね
頂点を底辺に平行移動させても

 

ユークリッドによる証明方法1
 どの三角形の面積も
同じでしたね

 

ユークリッドさんの開始図

 

(等積変形) △eAd = △eAB
  ↓
(合同) △eAB ≡ △CAf

∵ ① eA = CA (小正方形の1辺)
 ②AB = Af (大正方形の1辺)
 ③∠eAB = ∠CAf (どちらも90°+∠CAB)

  ↓
(等積変形) △CAf = △jAf
 ∴ △eAd = △jAf
 ∴ 2△eAd = 平行四辺形ACde = 2△jAf = 平行四辺形Afjk


 

 

青三角形の等積変形過程の図

 

 

同様に青三角形で
∴ 2△hBi = 平行四辺形BCih = 2△Bjg = 平行四辺形Bgjk
(→ 同様の作業の場合は  証明部分を省略してもよい)
∴ c2 = a2+b2


 

 

 ユークリッドのイメージ

 

 

 

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③ 三平方の定理の逆

 

先に「三平方の定理」をお話ししたときに、
当たり前のように「 ならば(両矢印)」にしてしまっていましたね!

 

ここでは、少し+α しつつ「逆の証明」をさせていただきますね!

 


定理

 

三平方の定理の逆

 

三角形で最大の辺を「c」としたとき

 

c^2=a^2+b^2ならば
c2 = a2+b2

 

cを斜辺とする直角三角形    
   Cを斜辺とする直角三角形


 

 

 

(+αとして)
cが最長の△ABC

 

c2a2+b2ならば鈍角三角形 鈍角三角形
c2a2+b2ならば鋭角三角形 鋭角三角形

 

おまけとして

c2 = a2 = b2ならば正三角形 正三角形

 

 

 

 ( 2年生 鈍角三角形・鋭角三角形)

 

 

 

最長の辺のイメージ

 

 

 

《 例 》
次の長さを3辺とする三角形は、どのような三角形でしょう

 

(1) 3、5、4

→ 最大の辺の5の2乗は「25」

他の辺の2乗の足し算は  9+16 = 「25」

 「25」「25」   
∴ (5が斜辺の) 直角三角形

 

 

(2) 4、5、6

→ 最大の辺の2乗「36」他の辺の2乗の足し算 16+25 =「41」

鋭角三角形     

 

 

(3) \(\small{\sqrt{7}}\)、 2\(\small{\sqrt{2}}\)、4

→ 最大の辺がぱっと見、わからないので、とりあえず順に2乗すると、7、8、16
→ 最大の辺の2乗「16」他の辺の2乗の足し算「15」

鈍角三角形     

 

 

 

 

 

余談として、念のために
「三平方の定理の逆」
・c2= a2+b2 ならば (c を斜辺とする)直角三角形 である
を証明しておきますね

 

三平方の定理の逆の証明①(同一法)

 

c2= a2+b2ならば(c を斜辺とする)直角三角形

 

△ABCとは別に、EF =a、FD = b、∠F= ∠90°の△DEFを準備する

 

直角三角形DEF   △ABC

 

三平方の定理より   ED2= a2+b2 …①
仮定より  c2 =a2+b2 …②

 

①②より (右辺が等しいので) ED2= c2
∴ ED>0より ED = c

∴  DE = AB、EF = BC、FD = CA、より3組の辺がそれぞれ等しいので

  △DEF ≡ △ABC

∠F= ∠C= 90° より △ABCは (cを斜辺とする)直角三角形 //

 

 

この証明で十分ではありますが、
「三平方の定理の逆」を証明するために
「三平方の定理」を使うことに納得がいかない、
またはこの論法ならどんな証明でもできるのでは?
と納得がいかない場合のみ次を…

 

ですが、「余談」であることに変わりはありません!

 

 

 

三平方の定理の逆の証明②(相似の利用)

 

その前に、次の(1つの頂点から垂線を下した)三角形には

 

斜辺に垂線を下した図
三角形が3つ隠れていますね

 

三角形大中小の大 三角形大中小の中 三角形大中小の小

 

 

1本の線で 3つとも相似になるのは「直角三角形」だけですね!
→ △大 ∽ △中 ∽ △小
→ △BCA ∽ △BhC ∽ △ChA
 (2角が等しいので相似)

 

 

 

 他の三角形はどんなに頑張っても、2つまでですね
ex)
 鈍角三角形内の相似
 △大 ∽ △中 で2つの相似までですね

 

正三角形の1辺の垂直二等分線で三角形を等分した図
 正三角形 (二等辺三角形)でさえ、2つの相似ですね
→ △中 ∽ △小 ( 正確には合同 )

 

 

 

 

では・・・

 

〔 証明② 相似の利用

 

( 証明②は、「三平方の定理」の証明の「相似を利用した証明」の逆バージョンですね

→ 大中小3つの三角形が相似でないと成り立たないという証明になります
逆を言えば、3つが相似なら直角三角形ということですね

 

 

(仮定) a2+b2= c2 ならば (結論) △ABCは cを斜辺とする直角三角形である

 

鈍角三角形ABC ABをa^2:b^2に内分した図
△BCAの線分BAを   a2:b2 に内分する点をHとすると

 

ABをa^2:b^2に内分した図を書き換えた図

BH = \(\large{\frac{c}{a^2+b^2}}\)×a2  = (仮定より)  \(\large{\frac{ca^2}{c^2}}\) = \(\large{\frac{a^2}{c}}\)
AH = \(\large{\frac{c}{a^2+b^2}}\)×b2  = (仮定より)  \(\large{\frac{cb^2}{c^2}}\) = \(\large{\frac{b^2}{c}}\)

 

 

● △BAC(大)と△BCH(中)において
BA:BC=c:a  
BC:BH = a:\(\large{\frac{a^2}{c}}\)  → ca:a2

 

∴ BA:BC = BC:BH …①
 ∠B = ∠B (共通) …②

 

①②より
「2組の辺の比 と その間の角がそれぞれ等しい」ので
 △BAC(大) ∽ △BCH(中)
 ∴ ∠BCA = ∠BHC …③

 

 

● △BAC(大) と △CAH(小)において、(同様に)
BA:AC =c:b
CA:AH = b:\(\large{\frac{b^2}{c}}\)  → cb:b2  → c:b

 

∴ BA:AC = CA:AH …④
 ∠A = ∠A(共通) …⑤

 

④⑤より「2組の辺の比 と その間の角がそれぞれ等しい」ので

 

大:小
△BAC(大) ∽ △CAH(小)
 ∴ ∠BCA = ∠CAH …⑥

 

③⑥より ∠BCA = ∠BHC  = ∠CHA …⑦
 ∠BHC+∠CHA = 180° …⑧ であるので

 

⑦⑧より ∠BCA = ∠BHC = ∠CHA = 90°

 

∴ a2+b2 =c2 ならば、△ABCはcを斜辺とする直角三角形である //

 

 

 

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④ 特別な角

 

これは、絶対に憶えないといけない・・・式(公式)・・・ではなく、
…『』ですね! 
最も代表的な2つの『直角三角形辺の比の値』となります!

 


ポイント

 

特別な角

 

正三角形の半分である…
【30° 60° 90°の直角三角形】通称?『サブローキュー』の三角の辺の比は

 

30°60°90°の直角三角形の辺の比

斜辺を1にした図

とことん「斜辺中心主義」で、
斜辺を基準である数字の「1
にしている
1は、正三角形の一辺
\(\large{\frac{1}{2}}\)は、正三角形の1辺の「半分」
だから当然の\(\large{\frac{1}{2}}\)ですね!
新たに憶えるのは
正三角形の高さ、\(\large{\frac{\sqrt{3}}{2}}\)!


 

 言葉のリズム的に「1対2~対\(\small{\sqrt{3}}\) 」と憶えてしまいがちですが、
 親子中学では、斜辺中心主義で行きましょう!としていますので、

 

「1対2~対\(\small{\sqrt{3}}\) 」ではなく、「斜辺」から出発

 

2 対 1 対 \(\small\boldsymbol{{\sqrt{3}}}\)大 小  中   ついでにもう1周!  「1 対\(\boldsymbol{\large{\frac{1}{2}}}\) 対 \(\boldsymbol{\large{\frac{\sqrt{3}}{2}}}\)」!
または
2 対 \(\boldsymbol{\small{\sqrt{3}}}\) 対 1大  中  小   ついでにもう1周!  「1 対 \(\boldsymbol{\large{\frac{\sqrt{3}}{2}}}\) 対 \(\boldsymbol{\large{\frac{1}{2}}}\)」!

 

 

大小中、大中小どちらでも構いませんので、憶え初めということもありますので
是非、この順番で憶えてほしいと思います (後々必ず役に立ちますので!)
できる限り「ついでにもう1周」も毎回言ってほしいと思います!
(背景に正三角形もイメージしながら!)

 

cf. \(\small{\sqrt{3}}\) = 1.732…

 

 

 

正方形の半分である…
【 45° 45° 90°の直角三角形 】通称?『ヨンゴー』の辺の比は

 

45°45°90°の図形斜辺を1にした図

 

\(\boldsymbol{\small{\sqrt{2}}}\)対 1 対 1」!  ついでにもう1周!  「1 対 \(\boldsymbol{\large{\frac{1}{\sqrt{2}}}}\) 対 \(\boldsymbol{\large{\frac{1}{\sqrt{2}}}}\)」!
で お願いします

 

cf. \(\small{\sqrt{2}}\) = 1.414…

 

 

 

クリック・タップで答え (反応が遅い場合があります)

 

 

 

《 例 》
(1) 面積を求めましょう

 

例題問題特別角を利用して高さを求める 垂線を引いた図

 

・右三角形は「ヨンゴー」で 2:h = 1:\(\large{\frac{1}{\sqrt{2}}}\)
 → h = \(\large{\frac{2}{\sqrt{2}}}\) = \(\small{\sqrt{2}}\)
・左は「サブローキュー」で   y: h = \(\small{\sqrt{3}}\): 1
 → y:(\(\small{\sqrt{2}}\)) = \(\small{\sqrt{3}}\):1
 → y = \(\small{\sqrt{6}}\)
∴ x = y+h = \(\small{\sqrt{6}}\)+\(\small{\sqrt{2}}\)

∴ 面積 = \(\large{\frac{1}{2}}\)・x・h

= \(\large{\frac{1}{2}}\)・(\(\small{\sqrt{6}}\)+\(\small{\sqrt{2}}\))・\(\small{\sqrt{2}}\)
= \(\large{\frac{\sqrt{12}+2}{2}}\)
= \(\large{\frac{\sqrt{3\ \cdot \ 4\ }+2}{2}}\)
= \(\small{\sqrt{3}}\)+1 //

 

 

 

(2) 正三角形ABCの内部の線 x を求めましょう

 

三角形ABC三角形ABCの内部の線DE
・ 8:Dh = 1:\(\large{\frac{\sqrt{3}}{2}}\)  → Dh = 4\(\small{\sqrt{3}}\)
・ 8:Ah = 1:\(\large{\frac{1}{2}}\) → Ah = 4
∴ hE = 6-Ah = 6-(4) = 2

 

∴ 三平方の定理で
x = \(\small{\sqrt{(Dh)^2+(hE)^2}}\)  = \(\small{\sqrt{(4\small{\sqrt{3}})^2+2^2}}\)  = \(\small{\sqrt{48+4}}\)  = \(\small{\sqrt{52}}\)  = 2\(\small{\sqrt{13}}\) //

 

 

 


ポイント

 

特別な角② (角度には注目しませんので正確には「特別な辺」)

 

「サブローキュー」、「ヨンゴー」には敵いませんが、
直角三角形の比で重要なものの2つです

 

 

【 5・4・3 の直角三角形 】

 

5,4,3、の三角形
  5:4:3

内接円の半径は1
     内接円の半径 r は「1


 

 

 

 

 

【 15・14・13 の三角形 】 ←直角三角形ではありませんが、

 

15,14,13,の三角形

 

 

 ならば 14に下した垂線は「12
  (憶え方:偶数のセット)


 

△ABHの「15:12:9」は実は「5・4・3の直角三角形」を3倍したものですね!

 

 

 

 

 

【 15・14・13 の片割れの直角三角形 】かなり細い三角形ですね

 

15・14・13の片割れ三角形

 

「13」は上の「15・14・13」の「13」ですね
「12」は上の「AH」ですね


 

 

 

 

《 例 》
図のようなとき、内接円の半径 r を求めましょう

 

 5・4・3の三角形

 

→ 面積を2通りに求めればよいですね

① △ABC = \(\large{\frac{1}{2}}\)・4・3 = 6
△ABC = △OAB+△OBC+△OCA ←「r」がちょうど共通な「高さ」になりますね

 

3つの三角形の高さになる   

 

= \(\large{\frac{1}{2}}\)・5・r+\(\large{\frac{1}{2}}\)・4・r+\(\large{\frac{1}{2}}\)・3・r
= \(\large{\frac{(5+4+3)r}{2}}\) (←底辺共有2三角形の考え方)
= 6r


 

① = ②より
6 = 6r 
A. r = 1

 

知っていれば、一言、「1」で済みますね!

 

 

 

 

《 例 》
図のようなとき、内接円の半径rを求めましょう

 

例題問題特別辺を利用して内接円の半径を求める2

 

① 10:8:6 の直角三角形  = 2×( 5:4:3 の直角三角形)  → 相似比 2
 ∴ r は「1」と知っているので、  1×(相似比)2 = 2     A. r = 2 

 

② 地道に、  \(\large{\frac{(10+8+6)r}{2}}\) = 24
→ 12r = 24 → r = 2 でもOKですね

 

 

 

 

《 例 》
図のようなとき、次の問いに答えましょう

 

特別辺から高さを求める1

 

(1) ADを求めましょう

 

→ BDをxとすると、DCは  14-x

 

△ABDで、AD2 = 152-x2
△ACDで、AD2 = 132-(14-x)2
∴ ADは同じ長さなので

152-x2=132-(14-x)2
225-x2=169-196+28x-x2
28x=252
7x=63
x=9 (=BD)

∴ △ABDで、AD = \(\small{\sqrt{15^2-9^2}}\) = \(\small{\sqrt{225-81}}\) = \(\small{\sqrt{144}}\) = 12

A.AD = 12

 

 

 

(2) △ABCの内接円の半径r は?

 

→ (1)より、△ABCの内訳

 

→ △ABC = \(\large{\frac{1}{2}}\)・14・12  = 7・12  = 84

 

→ △ABC  = △OAB+△OBC+△OCA
  = \(\large{\frac{(15+14+13)r}{2}}\) = \(\large{\frac{42r}{2}}\) = 21r

 

∴ 21r = 84   A.  r = 4

 

 

 

(3) CEを求めましょう

 

CEを求めるための図形  

 (1)よりAD = 12なので
△ABC = \(\large{\frac{1}{2}}\)・14・12 = 7・12

 

(ABを底辺、CEを高さと見て)
△CAB = \(\large{\frac{1}{2}}\)・15・CE  = 7・12
→ CE = \(\large{\frac{7\cdot12\cdot2}{15}}\)

A.CE = \(\large{\frac{56}{5}}\)

 

 

もちろん、AE = x とおいて (1)のように解いてもかまいませんが、同じことをするのは面倒ですね!

 

 

 


余談

 

ピタゴラス数

 

 

ピタゴラス数とは、
c2 =a2+b2 を自然数(正の整数)で成り立たせる組 のことですね
例えば、( 5, 4, 3 ) ( 13, 12, 5 )の直角三角形などですね

 

そして、ピタゴラス数は次の式で見つけることができます

 

 

2つの自然数 m , n (m>n) で

 

大:斜辺 c = m2+n2
小:辺  a = m2-n2
中:辺  b = 2mn

 

 

 

ex) 適当に2つの数字を用意して
例えば、m = 2 , n = 1 なら
 c = 22+11= 4+1 = 5
 a = 22-11= 4-1 = 3
 b = 2・2・1 = 4

 

 ∴ ( 5, 4, 3 ) の直角三角形が発見できましたね

 

 

例えば、m = 3 , n = 2 を用意すれば
 c = 9+4 = 13
 a = 9-4 = 5
 b = 2・3・2 = 12

 

 ∴ ( 13, 12, 5 ) の直角三角形が発見できましたね

 

 

 

そして、ex)のような 最大公約数が「1」である組合せを原始ピタゴラス数

 

( 実は無数にある。 ) それ以外は ただのピタゴラス数ですね

 

例えば、( 10, 8, 6 )などはただのピタゴラス数ですね
 ∵ 原始 ( 5, 4, 3 ) の相似ですものね

 

 

 

《 例 》
△ABCの3辺が、
AB = m2+n2 , BC = 2mn , CA = m2-n2 (m>n)
ならば、△ABCは ∠C = 90°の直角三角形であることを証明しましょう

 

△ABC

 

→ ただ ABの 2乗が、 = BC2+CA2 になればよいだけですね

 

(証明)

・AB2 = (m2+n2)2 = m4+2m2n2+n4 …①

 

・BC2+CA2

 = (2mn)2+(m2-n2)2
 = 4m2n2+m4-2m2n2+n4
 = m4+2m2n2+n4 …②


 

∴ ①=②より ∠C = 90°の直角三角形である  //

 

 

 

→ ページの先頭に戻る

 

 

 

 

 

イ 三平方の定理の活用

 

 

① 面積 (1年平面図形への応用問題)

 

面積に応用という訳ではありませんが、
面積を求める時に、「三平方の定理」はよく役立ちますね!
ですが、あくまで「面積」の問題であって、「三平方」の問題ではないですね!

 

 

《 例 》
1辺 6cmの正三角形の「高さ」と「面積」を求めましょう

 

1辺6cmの△ABC Aから垂線を引いた図

 

→ 皆まで言うなという感じですが、念のため

 

(AB:x=) 6:x = 1:\(\large{\frac{\sqrt{3}}{2}}\) → x = 3\(\small{\sqrt{3}}\)
(もちろん、AH = \(\small{\sqrt{6^2-3^2}}\)  = 3\(\small{\sqrt{3}}\)でもOK)
 ∴ 高さ 3\(\small{\sqrt{3}}\) cm //

 

→ 面積 = \(\large{\frac{1}{2}}\)・6・3\(\small{\sqrt{3}}\) = 9\(\small{\sqrt{3}}\)
 ∴ 面積 9\(\small{\sqrt{3}}\) cm2 //

 

 

 

 

《 例 》
1辺 acmの正三角形の「高さ」と「面積」を求めましょう

 

1辺aの正三角形垂線を引いた図

 

高さ → (AB:AH=) a:AH = 1:\(\large{\frac{\sqrt{3}}{2}}\)
  ∴ AH = \(\large{\frac{\sqrt{3}}{2}}\)a

 

 


公式

 1辺aの正三角形のイラスト   
 1辺aの正三角形の

  高さ h = \(\boldsymbol{\large{\frac{\sqrt{3}}{2}}}\)a

 

  height:高さ

 

 

 

ここで、「正三角形の高さ h = \(\large{\frac{\sqrt{3}}{2}}\)a = \(\large{\frac{\sqrt{3}}{2}}\)(斜辺) 」と暗記的に憶えるよりは
1化後の公式

 

割合」だから「\(\large{\frac{\sqrt{3}}{2}}\)a」と理解できれば、
「今後のため」にもなりますし、
 この公式を公式ではなく、
当たり前のもの」と思うことができますね
すなわち・・・

 

① 2時間で120km進む。6時間なら? a時間なら?

 

→ 1時間あたり60km(←\(\large{\frac{120km}{2時間}}\)=\(\large{\frac{60km}{1時間}}\))×6時間= 360km 進む
1時間あたり60km(←\(\large{\frac{120km}{2時間}}\)=\(\large{\frac{60km}{1時間}}\))×a時間= 60akm 進む

⇒「1時間あたり60km
 「a 時間なら 60akm

 

分母(時間)を「1化」すると「暗算が楽」になりましたね 
(1化する→暗算が楽、1化しない→計算が楽)

 

 

 

② 同様に、1000円の消費税は80円、6000円なら? a円なら?

 

→ 1円あたり0.08円(\(\large{\frac{80円}{1000円}}\)=\(\large{\frac{0.08円}{1円}}\))×6000円= 480円
1円あたり0.08円(\(\large{\frac{80円}{1000円}}\)=\(\large{\frac{0.08円}{1円}}\))×a円= 0.08a円

⇒「1円あたり0.08円」
 「a円なら 0.08a円」

 

 

 

③ 同様に、斜辺2のとき高さは\(\small{\sqrt{3}}\) 、斜辺6なら? aなら?

 

→ 1斜辺あたり\(\large{\frac{\sqrt{3}}{2}}\)高さ(\(\large{\frac{\sqrt{3}高さ}{2斜辺}}\)=\(\large{\frac{\large{\frac{\sqrt{3}}{2}}高さ}{1斜辺}}\))×6= 3\(\small{\sqrt{3}}\)高さ
1斜辺あたり\(\large{\frac{\sqrt{3}}{2}}\)高さ(\(\large{\frac{\sqrt{3}高さ}{2斜辺}}\)=\(\large{\frac{\large{\frac{\sqrt{3}}{2}}高さ}{1斜辺}}\))×a= \(\large{\frac{\sqrt{3}}{2}}\)a高さ

⇒「1斜辺あたり\(\large{\frac{\sqrt{3}}{2}}\)高さ」
 「a斜辺なら \(\large{\frac{\sqrt{3}}{2}}\)a高さ」

 

 

 

④ 同様に、斜辺2のとき底辺は1、斜辺6のときは? aのときは?

 

→ 1斜辺あたり\(\large{\frac{1}{2}}\)底辺(\(\large{\frac{1底辺}{2斜辺}}\)=\(\large{\frac{\large{\frac{1}{2}}底辺}{1斜辺}}\))×6= 3底辺
1斜辺あたり\(\large{\frac{1}{2}}\)底辺(\(\large{\frac{1底辺}{2斜辺}}\)=\(\large{\frac{\large{\frac{1}{2}}底辺}{1斜辺}}\))×a= \(\large{\frac{1}{2}}\)a底辺

⇒「1斜辺あたり\(\large{\frac{1}{2}}\)底辺」
 「a斜辺なら \(\large{\frac{1}{2}}\)a底辺」

 

 

(イメージ)

相関図

 

斜辺を1で憶えるメリット
で憶えることは、「1時間あたり」「1円あたり」
のように「1斜辺あたりの高さ、底辺」という「基準」で憶えるということですね

 

 

斜辺4:x:yの直角三角形

 

( 2:\(\small{\sqrt{3}}\):1 で憶えている場合)
4:x = 2:\(\small{\sqrt{3}}\)  → 2x = 4\(\small{\sqrt{3}}\)  → x = 2\(\small{\sqrt{3}}\)
4:y = 2:1 → 2y = 4  → y = 2

 

( 1:\(\large{\frac{\sqrt{3}}{2}}\):\(\large{\frac{1}{2}}\) で憶えている場合)
x = \(\large{\frac{\sqrt{3}}{2}}\)・4 = 2\(\small{\sqrt{3}}\)
y = \(\large{\frac{1}{2}}\)・4 = 2
もちろん
4:x = 1:\(\large{\frac{\sqrt{3}}{2}}\) → x = 2\(\small{\sqrt{3}}\)
4:y = 1:\(\large{\frac{1}{2}}\) → y = 2 
でも十分 2:\(\small{\sqrt{3}}\):1 だけで憶えている場合より楽ですね!

 

 

上のことが理解できれば、
1辺aの「正三角形の面積」の公式も当たり前のことに思えますね

 

正三角形

正三角形の分解
     面積 = \(\large{\frac{1}{2}}\)・a・\(\large{\frac{\sqrt{3}}{2}}\)a


 

 


公式

1辺aの正三角形のイラスト
 1辺aの

 正三角形の面積 = \(\boldsymbol{\large{\frac{\sqrt{3}}{4}}}\)a2 

  (= \(\large{\frac{1}{2}}\)・a・\(\large{\frac{\sqrt{3}}{2}}\)a)

 

\(\boldsymbol{\large{\frac{\sqrt{3}}{4}}}\)a2 は忘れても
\(\large{\frac{1}{2}}\)・a・\(\large{\frac{\sqrt{3}}{2}}\)a はすぐに考えつきますね!

 

 

 

 

 

《 例 》
幅3cmの紙テープを図のように線分ABで折り返した時
ABが5cmであった、△ABCの面積を求めましょう

 

例題問題三平方の定理を利用テープの折り返し問題1

 

その前に、前提として

 テープの折り返しで「重なった部分の三角形」は、どのような角度で折り返しても、

自然現象的に「二等辺三角形」ですね

 

(証明)

折り返したテープ  

 

∠CBA = ∠DBA (線対称より)
∠DBA = ∠CAB (錯角より)
∴ ∠CBA = ∠CAB より
2角が等しいので
△CABは二等辺三角形


 

⇒ 重なった部分は二等辺三角形

 

 

 

それでは、本題に戻って、
△CABの面積は?
→ \(\large{\frac{1}{2}}\)×ACまたはBC×3cm
→ ACまたはBCがわかればいいんだな

 

 折り返し部分は二等辺三角形

 

AD = \(\small{\sqrt{5^2-3^2}}\) = \(\small{\sqrt{25-9}}\) = \(\small{\sqrt{16}}\) = 4cm
 ↑「5,4,3 の三角形だな」→ 4 でもOK

∴ CDをxとすると、AC = 4-x = BC  (二等辺三角形より)

△BCDにおいて、BC2 = CD2+BD2

(4-x)2=x2+32
16-8x+x2=x2+32
-8x=-7
x=\(\large{\frac{7}{8}}\)

∴ AC = 4-\(\large{\frac{7}{8}}\) = \(\large{\frac{32-7 }{8}}\) = \(\large{\frac{25}{8}}\)
∴ △ABC = \(\large{\frac{1}{2}}\)・AC・高さ  = \(\large{\frac{1}{2}}\)・\(\large{\frac{25}{8}}\)・3  = \(\large{\frac{75}{16}}\)

A.\(\large{\frac{75}{16}}\)cm2

 

 

 

 

《 例 》
「関数」の問題

 

例題問題三平方の定理を利用して座標を求める1中点>

 

(1) ABの中点の座標を求めましょう (復習ですね) (座標の中点の求め方)

 

→ ( \(\large{\frac{5\color{red}{+}(-3)}{2}}\) , \(\large{\frac{-5\color{red}{+}1}{2}}\) )  = ( \(\large{\frac{2}{2}}\) , \(\large{\frac{-4}{2}}\) )  = ( 1, -2 ) //

 

 


  cf.  

完全な余談問題です (高校の課程)

 

(2) ABを3:2に内分する点Pの座標を求めましょう

 

3:2の内分点座標上のA(-3,1) B(5,-5)

 

→ まずx方向だけを考えると

 

3:2の直線

 

AB間の距離は、5-(-3) = 8 →「引き算!」
ということは
・AP間の距離は、x-(-3) = x+3
・PB間の距離は、5-(x) = 5-x

∴ (x+3):(5-x)= ③:②
②(x+3)=③(5-x)
2x+6=15-3x
5x=9
x=\(\large{\frac{9}{5}}\) (\(\large{\frac{9}{5}}\), ?)

 

→ 同様にyだけを考えると

 

AP:PB=3:2の直線  

 

どちらでもOK

 「ABを 3:2」とは
Aが始点で、3:2


 

・AP間の距離は、y-(1) = y-1 (下なら 1-(y) = 1-y)
・BP間の距離は、-5-(y) = -5-y (下なら y-(-5) = y+5)

∴ (y-1):(-5-y)=③:②
2y-2=-15-3y
5y=-13
y=-\(\large{\frac{13}{5}}\)

 

(下なら)

(y+5):(1-y)=②:③
3y+15=2-2y
5y=-13
y=-\(\large{\frac{13}{5}}\)

∴ P\(\left(\large{\frac{9}{5}},-\large{\frac{13}{5}}\right )\)

 

 

 

(3) ABを 3:2 に外分する点Pの座標を求めましょう

 

外分点の座標を求める1

 

→ xだけを考えると

 

内分点の座標を求める

 

AP間の距離は、x-(-3) = x+3
PB間の距離は、x-(5) = x-5

∴ (x+3):(x-5)=3:2
2(x+3)=3(x-5)
2x+6=3x-15
x=21 (21, ?)

 

→ 同様に y だけを考えると

 

A=1 B=-5の直線

 

AP間の距離は、y-(1) = y-1
PB間の距離は、y-(-5) = y+5

∴ (y-1):(y+5)=3:2
2y-2=3y+15
y=-17

∴ P(21, -17)

 

 

 

(4) ABを 2:3 に外分する点Pの座標を求めましょう

 

外分点の座標を求める3

 

→ xだけを考えると

 

外分点の座標を求める2

 

AP間の距離は、-3-(x) = -3-x
PB間の距離は、5-(x) = 5-x

∴ (-3-x):(5-x)=2:3
-9-3x=10-2x
x=-19 (-19, ?)

 

→ 同様に y だけを考えると

 

A=1 B=-5の直線

 

AP間の距離は、1-(y) = 1-y
PB間の距離は、-5-(y) = -5-y

∴ (1-y):(-5-y)=2:3
3-3y=-10-2y
y=13

P(-19, 13)

 

 

 

◎ 公式にするために、文字で同じようにやってみましょう

 

外分点の座標を求める4

 

● ABを m:n に内分する点P(xp, yp)の座標は?
→ xだけを考えると

 

AP:PB=m:nの直線

 

AP間の距離は、xp-x1
PB間の距離は、x2-xp

∴ xp-x1:x2-xp=m:n
nxp-nx1=mx2-mxp
nxp+mxp=mx2+nx1
(n+m)xp=mx2+nx1
xp=\(\large{\frac{mx_2+nx_1}{m+n}}\)

 

→ yだけを考えると

 

AP:PB=m:nの直線

 

AP間の距離は、yp-y1
PB間の距離は、y2-yp

∴ yp-y1:y2-yp=m:n
nyp-ny1=my2-myp
nyp+myp=my2+ny1
(n+m)yp=my2+ny1
yp=\(\large{\frac{my_2+ny_1}{m+n}}\)

 


公式

 

m:n に「内分」するPの座標

 

P(xp, yp) = 内分点の公式

 

公式の注意点 … mは終点に掛ける。nは始点に掛ける。(クロスな感じ)

 

 

 

【 試し確認 】

 

3:2に内分するグラフ
↑クロスな感じ

 

●「ABを3:2」に内分する点Pの座標は?
Aが始発で3, 2

P = ( \(\large{\frac{3\ \cdot \ 5+2\cdot(-3) }{3+2}}\), \(\large{\frac{3\cdot(-5)+2\ \cdot \ 1}{3+2}}\))
 = (\(\large{\frac{15-6}{5}}\), \(\large{\frac{-15+2}{5}}\))
 = (\(\large{\frac{9}{5}}\), -\(\large{\frac{13}{5}}\)) 同じですね

 

●「ABを1:1(中点)に内分する点Pの座標は?
Aが始発で1,1

P = \(\large{\frac{(1\ \cdot \ 5+1\cdot(-3)}{1+1}}\), \(\large{\frac{1\cdot(-5)+1\ \cdot \ 1}{1+1}}\))
 = (\(\large{\frac{5+(-3)}{2}}\), \(\large{\frac{-5+1}{2}}\)) ←まさに中点の公式ですね

 = (1, -2)

 

 

内分点を求める公式
●「ABを3:2」に内分する点Pの座標は?
Aが始発で3, 2

P = (\(\large{\frac{18+4}{5}}\), \(\large{\frac{9+4}{5}}\))
 = (\(\large{\frac{22}{5}}\), \(\large{\frac{13}{5}}\))

 

よって、直線の(右肩上がり、右肩下がり)傾きは関係のない公式ですね

ABを〇:△なら「Aが始発で〇:~」
BAを〇:△なら「Bが始発で○:~」
ということだけ忘れなければよいですね

  直線AB


 

 

 

● ABを m:n に外分する点P(xp, yp)の座標は?

 

→ xだけを考えると

 

PA:AB=m:nの直線

 

( m>n のとき、mは相手を越えて、戻って相手に着地)
( m<n のとき、上のようだと相手に着地できないのでmは相手の反対側に行く)

 

同時に行きますね

 

・AP間の距離は、xp-x1  x1-xp
・PB間の距離は、xp-x2  x2-xp

∴ xp-x1:xp-x2=m:n
nxp-nx1=mxp-mx2
nxp-mxp=-mx2+nx1
(n-m)xp=-mx2+nx1
xp=\(\large{\frac{-mx_2+nx_1}{-m+n}}\)
=\(\large{\frac{mx_2-nx_1}{m-n}}\)

 

x1-xp:x2-xp=m:n
nx1-nxp=mx2-mxp
-nxp+mxp=mx2-nx1
(-n+m)xp=mx2-nx1
xp=\(\large{\frac{mx_2-nx_1}{m-n}}\)

 

も全く同じですね!

 

( yも同様なので省略しますね)

 

 


公式

 

m:nに「外分」するPの座標

 

P(xp, yp) = (\(\large{\frac{mx_2-nx_1}{m-n}}\),  \(\large{\frac{my_2-ny_1}{m-n}}\))

 

 

 

【 試し確認 】

3:2に外分するグラフ

「ABを3:2」に外分する点Pの座標は?

P = (\(\large{\frac{3\ \cdot \ 5-2\cdot(-3)}{3-2}}\), \(\large{\frac{3\cdot(-5)-2\ \cdot \ 1}{3-2}}\))

 = (15+6, -15-2)
 = (21, -17) ←先と同じですね


 

 

2:3に外分するグラフ

「ABを2:3」に外分する点Pの座標は?

P = (\(\large{\frac{2\ \cdot \ 5-3\cdot(-3)}{2-3}}\), \(\large{\frac{2\cdot(-5)-3\ \cdot \ 1}{2-3}}\))
 = (\(\large{\frac{10+9}{-1}}\), \(\large{\frac{-10-3}{-1}}\))

 = (-19, 13) ←先と同じですね!


 

 

どっちに出るか自動判別してくれていますね!

 

前にある方が始点
ABを2:3 だけ気を付ける
m:n の順を間違わない

 

◎ 公式の当てはめに不安がある場合は、

最初のように「距離」と「比」から計算してもよいですね

 

 

かなり横道にそれてしまいましたが、本題に戻りますね

 

 

(5) AB間の距離を求めましょう
再度図です
座標平面用のA(-3,1) B5,-5)C(5,1)をとった図

 

→ AB = \(\small{\sqrt{(AC)^2+(BC)^2}}\)
 ・AC = 5-(-3) = 8
 ・BC = 1-(-5) = 6
∴ AB = \(\small{\sqrt{8^2+6^2}}\) = \(\small{\sqrt{64+36}}\) = \(\small{\sqrt{100}}\) = 10 //

 

→ これが「座標上の2点間の距離」の公式の原理ですね

 

 

 

 

《 例 》
図のようなとき、接点A接点Bの長さを求めましょう

 

半径2cmの円と半径4cmの円中心間8cm

 

AO、BO’は接線に垂直 → ∴ AO//BO’
OからABに平行なOHをひくと → AO = BH
ここまでデータを書き込めたら、後は簡単ですね
→ AB = OH
  OH = \(\small{\sqrt{8^2-2^2}}\) = \(\small{\sqrt{64-4}}\) = \(\small{\sqrt{60}}\) = 2\(\small{\sqrt{15}}\)

A.2\(\small{\sqrt{15}}\) cm

 

 

 

 

《 例 》
三辺を直径とする半円を3つ書いたとき、赤い部分の面積を求めましょう

 

ヒポクラテスの月

 

いわゆる「ヒポクラテスの月」と言われるものですね
→ 『 赤い部分の面積 = 直角三角形の面積になる』というものですね
ということは、赤面積 = \(\large{\frac{1}{2}}\)・3・4 = 6cm2??

 

では、地道に確認

赤面積 = 全部-直径ABの半円 (円周角が直角なら弦は直径)
= △ABC+直径ACの半円+直径BCの半円-直径ABの半円 ですね
= \(\large{\frac{1}{2}}\)・3・4 +\(\large{\frac{1}{2}}\)・22π +\(\large{\frac{1}{2}}\)・1.52π -\(\large{\frac{1}{2}}\)・2.52π
= 6+2π+1.125π-3.125π
= 6
A.(確かに) 6cm2

 

 

 

 

《 例 》
斜線部の面積を求めましょう

 

例題問題三平方の定理を利用して模様面積を求める

 

この手の「模様問題」は
何から何をどういう順番で削っていくのか
どこが求めやすいのか、直線を足して分析したり
パズル感覚の練習ですね

 

対角線、補助線を足した図

 

→ 赤斜線面積 = \(\large{\frac{1}{4}}\)赤円-2cm正方形

それ(赤斜線部分)が4つで黒斜線部分ですね

BO(赤円半径):OM →「ヨンゴーの直角三角形」
∴ BO:2=\(\small{\sqrt{2}}\):1
BO=2\(\small{\sqrt{2}}\)
∴ 赤斜線面積=\(\large{\frac{1}{4}}\)赤円- 2cm正方形
=\(\large{\frac{1}{4}}\)・(2\(\small{\sqrt{2}}\))2π-22
=2π-4

→ 黒斜線部分 = 4赤斜線部分 = 4(2π-4)

A.8π-16 (cm2)

 

 

 

→ ページの先頭に戻る

 

 

 

 

 

② 体積 (1年空間図形への応用問題)

 

《 例 》
1辺3の正四面体ABCDについて、以下の問いに答えましょう

 

1辺3の正四面体イラスト

 

 

 

 (正四面体 = 4面全てが正三角形)


 

(1) 表面積は?

 

1辺3の正三角形

↓1面(正三角形)の高さ = \(\large{\frac{\sqrt{3}}{2}}\)a = \(\large{\frac{\sqrt{3}}{2}}\)・(3) = \(\large{\frac{3\sqrt{3}}{2}}\)

 (または、3:高さ = 1:\(\large{\frac{\sqrt{3}}{2}}\) → 高さ = \(\large{\frac{3\sqrt{3}}{2}}\))

↓1面(正三角形)の面積 = \(\large{\frac{1}{2}}\)・底辺・高さ = \(\large{\frac{1}{2}}\)・3・\(\large{\frac{3\sqrt{3}}{2}}\) = \(\large{\frac{9\sqrt{3}}{4}}\)

→ ∴ 表面積 = 4面の合計面積 = 4・\(\large{\frac{9\sqrt{3}}{4}}\) = 9\(\small{\sqrt{3}}\) //

 

 

 

(2) 点Aから△BCDに下した垂線の長さは?

 

断面図

断面図取り出し図


 

(紙に描いた立体の内部の図形は「ただのイメージ」ですが、
面倒でも別に書き出して、数値を書き込むと「具体的なイメージ」となって、
新たな「値」などを発見することが結構ありますね)

 

ここで、Aからの垂線 点Hは△ACDの重心である」と知っていれば、

BH:HM = 2:1」ですね! (重心とは)
∴ BH = \(\large{\frac{3\sqrt{3}}{2}}\)×\(\large{\frac{2}{3}}\) = \(\small{\sqrt{3}}\)

∴ AH  = \(\small{\sqrt{AB^2-BH^2}}\) = \(\small{\sqrt{3^2-(\sqrt{3})^2}}\) = \(\small{\sqrt{9-3}}\) = \(\small{\sqrt{6}}\) という流れですね

 

(Hが△BCDの重心という理由)
正三角形の重心

 

正四面体の頂点から底面に落とした垂線は底面の重心に当たる

 

cf.
正三角形の場合は、「重心(対辺の中点への線の交点)」であり、「内心(角の二等分線の交点)」であり、「外心(辺の垂直二等分線の交点) でもありますね
 中学数学 三平方の定理 |

 

 

 

「重心」と「知らない場合」で進めますね、「15, 14, 13, の三角形」の要領で…
→ HM = x とすると、  BH = \(\large{\frac{3\sqrt{3}}{2}}\)-x
△ABM

△ABHで、AH2 = 32-\(\left(\large{\frac{3\sqrt{3}}{2}}\small{-x}\right )^2\) = 9-\(\left(\large{\frac{ 27 }{ 4 }}\small{-3\sqrt{3}}x+x^2\right )\) = -x2+3\(\small{\sqrt{3}}\)x+\(\large{\frac{9}{4}}\)
△AMHで、AH2 = \(\left(\large{\frac{3\sqrt{3}}{2}}\right )^2\)-x2 = -x2+\(\large{\frac{27}{4}}\)
∴ -x2+3\(\small{\sqrt{3}}\)x+\(\large{\frac{9}{4}}\)=-x2+\(\large{\frac{27}{4}}\)
3\(\small{\sqrt{3}}\)x= \(\large{\frac{18}{4}}\) = \(\large{\frac{9}{2}}\)
x=\(\large{\frac{9}{2\ \cdot \ 3\sqrt{3}}}\)
=\(\large{\frac{3}{2\sqrt{3}}}\)
=\(\large{\frac{3\sqrt{3}}{6}}\)
=\(\large{\frac{\sqrt{3}}{2}}\) ←HM

 

∴ △AMHで AH = \(\small{\sqrt{\left( \large{\frac{3\sqrt{3}}{2}}\right )^2-\left( \large{\frac{\sqrt{3}}{2}} \right )^2}}\) = \(\small{\sqrt{\large{\frac{27-3}{4}}}}\) = \(\small{\sqrt{6}}\) //  ←重心と知っている場合と同じ答えですね

 

 

 

(3) 四面体ABCDの体積は?
四面体ABCD
四面体の体積 = \(\large{\frac{1}{3}}\)・底面積・高さ = \(\large{\frac{1}{3}}\)・\(\large{\frac{9\sqrt{3}}{4}}\)・\(\small{\sqrt{6}}\) = \(\large{\frac{3\sqrt{3\ \cdot \ 3\ \cdot \ 2}}{4}}\) = \(\large{\frac{9\sqrt{2}}{4}}\) //

 

 

 

(4) 四面体ABCDの内接球の半径は?

 

球を収めた正四面体イラスト ⇒球を収めた断面図

 

球はABには接しませんね(届きませんね)
 なぜなら、BM、AMは「面」、 ABは「谷」ですものね
球の中心はAH上のどこかですね
 なぜなら正四面体を真上からみると…

底面BCDと頂点Aの位置関係  

…AH上ですね
ついでに、Hは△BCDの重心ということも
納得できます → ∴ BH:HM = 2:1


 

→ OHを求めれば、それが内接球の半径ですね

→ AO:OH=\(\large{\frac{3\sqrt{3}}{2}}\):\(\large{\frac{\sqrt{3}}{2}}\) (角の二等分線と辺の比より)
=3\(\small{\sqrt{3}}\):\(\small{\sqrt{3}}\)
=3:1

三角形を回転させて角の二等分線と辺の比の定理を思い出す

 

△ABM

 

∴ AH = \(\small{\sqrt{6}}\)、AO:OH = 3:1 より
  OH = \(\large{\frac{\sqrt{6}}{3+1}}\)・1 =\(\large{\frac{\sqrt{6}}{4}}\) = 内接球の半径 //

 

 

 

(5) 外接球の半径は?

 

正四面体の外接球イラスト

 

内接球の中心と外接球の中心は一致します!

 

内接球と外接球の中心は一致している図   

 

 

図が正確でないので
きれいな二重丸には
なりませんでしたが…


 

→ 外接球半径 = OA ですね!
∴ AH-OH = \(\small{\sqrt{6}}\)-\(\large{\frac{\sqrt{6}}{4}}\)  = \(\large{\frac{3\sqrt{6}}{4}}\) //

 

 

 

正四面体に関して、たった「1辺」のデータから
ここまで求まるのも すごいことですね
今回は1辺「3」で行いましたが、これを1辺「a」で行うと
たくさんの公式ができあがりますね!

 

 


公式

 

正四面体のデータ

 

正四面体の各所のデータを求める公式>

 

正三角形の高さ = \(\large{\frac{\sqrt{3}}{2}}\)a
正三角形の面積 = \(\large{\frac{\sqrt{3}}{4}}\)a2
正四面体の高さ = \(\large{\frac{\sqrt{6}}{3}}\)a
正四面体の体積 = \(\large{\frac{\sqrt{2}}{12}}\)a3


正四面体の内接球の半径 = \(\large{\frac{\sqrt{6}}{12}}\)a (高さの = \(\large{\frac{1}{4}}\))
正四面体の外接球の半径 = \(\large{\frac{\sqrt{6}}{4}}\)a (高さの = \(\large{\frac{3}{4}}\))

 

(頂点Aからの垂線と △BCDの交点は「重心」!)    

 

 

 

立体図形のイメージ練習にもってこいですので、
是非「a」で練習してみてくださいね!
立体図形のイメージ(空間認識力?)は前頭葉が熱くなりますが、
鍛えられれば、日常生活でも必ず役立ちますね!
ex)

10tトラックに18t の荷物を積むことができます!違反ですが!
部屋のお片付けも「始めれば」、スッキリできるように!

→「始め」なければ、散らかりっぱなしですが、やればできる人のはずです!

 

 

 

《 例 》
1辺8cmの正方形ABCDの辺BC、CDの中点をそれぞれE、Fとしたとき、
以下の問いに答えましょう

 

1辺8cmの正方形イラスト

 

(1) BCDが1点で集まるように点線で折り曲げたときにできる
 三角錐の体積を求めましょう

 

イメージ図はこんな感じでしょうか

イメージ図はできる限り正確に書けますように!

 

立体図イラスト  側面図

 

三角錐の体積=\(\large{\frac{1}{3}}\)・底面積・高さ
=\(\large{\frac{1}{3}}\)・△CEF・AB
=\(\large{\frac{1}{3}}\)・\(\left( \large{\frac{1}{2}}\cdot\small{4}\cdot\small{4} \right )\)・8
=\(\large{\frac{1}{3}}\)・(8)・8
=\(\large{\frac{64}{3}}\) cm2

 

 

 

(2) △AEFを底面としたときの三角錐の高さを求めましょう

 

 △AEFを底面としたイラスト

 

→ (1)で求めた体積に変わりはありませんので
 三角錐の体積\(\large{\frac{64}{3}}\) = \(\large{\frac{1}{3}}\)・△AEF・高さ

 

△AEF = 平行四辺形ABCD-△ABE-△ECF-△FDA = 64-16-8-16 = 24

 

1辺8cmの正方形イラスト

 

三平方を学んだところなので、△AEFを見て、
思わず EF = \(\small{\sqrt{EC^2+FC^2}}\) …AE=…△AEFの高さは…と難しく考えがちに
なりますが、基本に戻って「1番楽な方法探し」を忘れずに!

 

∴ \(\large{\frac{1}{3}}\)・△AEF・高さ=\(\large{\frac{64}{3}}\)
\(\large{\frac{1}{3}}\)・24・高さ=\(\large{\frac{64}{3}}\)
8・高さ=\(\large{\frac{64}{3}}\)
高さ=\(\large{\frac{8}{3}}\) cm

 

断面図 断面取り出し図

 

もちろん、「15, 14, 13の三角形」のように、断面図→CMの値→AMの値→x の値→高さCN と求めてもOKです
少し時間はかかりますが、いい勉強になりますね!

 

 

 

 

《 類問 》
1辺4cmの立方体ABCD_EFGHの辺BCの中点をMとするとき、
頂点Bから△AFMに下ろした垂線の長さを求めましょう
立方体:全面正方形、直方体:長方形の面もある

 

立方体ABCD‐EFGH

 

「頂点Bから△AFMに下ろした垂線の長さ」 = 「三角錐B_AFMの高さ」

(流れ)

① 三角錐の体積をできる限り簡単に求めておく(底面BFMなど)
三角錐の体積を△AFMを底面とした求め方で求めれば高さ(垂線の長さ)がわかる (別方向からの体積)
ということは△AFMの面積も必要だな

 

では

① 三角錐の体積=\(\large{\frac{1}{3}}\)・(△AFB)・BM
=\(\large{\frac{1}{3}}\)・(\(\large{\frac{1}{2}}\)・4・4)・2
=\(\large{\frac{1}{3}}\)・8.・2
=\(\large{\frac{16}{3}}\) cm3

 

② △AFMの面積

→ 図の切り出しでイメージ
  底辺AF = 4\(\small{\sqrt{2}}\) はすぐ判明
 (1:\(\small{\sqrt{2}}\) = 4:AF)

 △MAFの図


 

高さMNのためにMFをイメージ図で

正方形BFGC  

MF = \(\small{\sqrt{BF^2+BM^2}}\)
= \(\small{\sqrt{16+4}}\) = \(\small{\sqrt{20}}\)
= 2\(\small{\sqrt{5}}\)
 

 

立方体ABCD‐EFGH

 

∴ 高さMN = \(\small{\sqrt{MF^2-NF^2}}\) = \(\small{\sqrt{(2\sqrt{5})^2-(2\sqrt{2})^2}}\) = \(\small{\sqrt{20-8}}\) = 2\(\small{\sqrt{3}}\)

∴ △AFM = \(\large{\frac{1}{2}}\)・4\(\small{\sqrt{2}}\)・2\(\small{\sqrt{3}}\) = 4\(\small{\sqrt{6}}\) cm2

 

③ 三角錐の体積\(\large{\frac{16}{3}}\)=\(\large{\frac{1}{3}}\)・4\(\small{\sqrt{6}}\)・高さ
\(\large{\frac{4\sqrt{6}}{3}}\)・高さ=\(\large{\frac{16}{3}}\)
4\(\small{\sqrt{6}}\)・高さ=16
高さ=\(\large{\frac{4}{\sqrt{6}}}\) = \(\large{\frac{4\sqrt{6}}{6}}\) = \(\large{\frac{2}{3}}\)\(\small{\sqrt{6}}\)
A.(垂直に下ろした線=) \(\large{\frac{2}{3}}\)\(\small{\sqrt{6}}\) cm

 

 

 

 

《 例 》
1辺6cmの立方体ABCD_EFGHの辺EF、FGの中点をそれぞれI、Jとするとき、
立体ABC_IFJの体積を求めましょう

 

立方体ABCD_EFGH

+三角錐の図


 

→ 三角錐の体積 を求める公式はありますが、

頂点のない途中までの公式はありませんね

ということは、

立体ABC_IFJ = 三角錐P_BAC-三角錐P_FIJ ですね

 

では、
まず大三角錐P_BACの体積

三角錐P_BAC  

 

・底面積△BAC = \(\large{\frac{1}{2}}\)・6・6 = 18
・高さBPは・・・
 △PAB IF= \(\large{\frac{1}{2}}\)AB ですね


 

 中点連結定理の逆 (AB//IFかつIF=\(\large{\frac{1}{2}}\)AB ならば I、Fは中点)

 

∴ FP = BF = 6cm → BP = 12cm
∴ 大三角錐P_BAC = \(\large{\frac{1}{3}}\)・18・12 = 72cm3

 

次に、小三角錐P_FIJの体積
・△FIJ = \(\large{\frac{1}{2}}\)・3・3  = \(\large{\frac{9}{2}}\)
・高さPF = 6
→ \(\large{\frac{1}{3}}\)・\(\large{\frac{9}{2}}\)・6 = 9cm3
よって、
立体ABC_IFJ = 三角錐P_BAC-三角錐P_FJI = 72-9 = 63cm3

 


  cf.  

もちろん、「あたるもの」や「相似比」で体積を求めてもOK

 

三角錐

 

・小三角錐 = \(\large{\frac{1}{3}}\)・\(\large{\frac{9}{2}}\)・6 = 9cm3
・小三角錐:大三角錐 = 1・1・1:2・2・2 = 1:8
∴ 大三角錐 = 9cm3×8 = 72cm3
∴ 立体 = 大-小 = 72-9 = 63cm3

 

 

 

 

《 例 》
次のような、各辺の長さが1である2つの正三角柱でできた立体について
以下の問いに答えましょう

 

重なる三角柱イラスト>代表となる2面

 

(1) 表面積を求めましょう

→ 表面積 = 正三角形×4+側面三角形×8+ 底の正方形 ですね
正三角形正三角形の面積 = \(\large{\frac{\sqrt{3}}{4}}\) が4面で、\(\large{\frac{\sqrt{3}}{4}}\)×4 = \(\small{\sqrt{3}}\)

側面三角形側面三角形の面積 = 側面三角形正体 → \(\large{\frac{1}{2}}\)・\(\large{\frac{1}{2}}\)・1 = \(\large{\frac{1}{4}}\)
  \(\large{\frac{1}{4}}\) が8面で、2

・ 底面正方形 = 1・1 = 1
∴ \(\small{\sqrt{3}}\)+2+1 = \(\small{\sqrt{3}}\)+3

A.\(\small{\sqrt{3}}\)+3

 

 

 

 

(2) 体積を求めましょう
倒した三角柱イラスト+三角錐イラスト

 

または
立方体 -三角錐

 

→ 上で行きますね
分解図

・三角柱の体積 = 底面積・高さ = \(\large{\frac{\sqrt{3}}{4}}\)×1 = \(\large{\frac{\sqrt{3}}{4}}\)
・三角錐の体積 = \(\large{\frac{1}{3}}\)・底面積・高さ = \(\large{\frac{1}{3}}\)・\(\large{\frac{\sqrt{3}}{4}}\)・\(\large{\frac{1}{2}}\) が2つ = \(\large{\frac{\sqrt{3}}{12}}\)
∴ 立体の体積 = \(\large{\frac{\sqrt{3}}{4}}\)+\(\large{\frac{\sqrt{3}}{12}}\) =\(\large{\frac{ 3\sqrt{3}+\sqrt{3}}{12}}\) = \(\large{\frac{4\sqrt{3}}{12}}\) = \(\large{\frac{\sqrt{3}}{3}}\) //

 

 

複雑な立体の計算は

① イメージ化
どのような立体が付け加えられているのか、または引かれているのか

→ 練習あるのみですね!

 

 

 

→ ページの先頭に戻る

 

 

 

 

 

③ 最短距離 ( 最短経路 )

 

直線ABの距離として考えられる線

 

点Aと点Bの最短距離を表すものは、「イ」ですね
という訳で、「最短距離を求めよ」という問題でのポイントは

 


ポイント

最短距離 → どうすれば「 一直線 いっちょくせん」で表せるか

 

これだけです!

 

 

《 例 》
y軸上にA、x軸上にBがあるとき、PABQの長さが最小になるような A, Bの座標を求めましょう

 

座標平面上のP(2,3) Q(3,2)座標平面上のP’(-2,3) Q’(3,-2)

→ Aはy軸上を、Bはx軸上を自由に動けます
y軸についてPと対称な点P’をとれば、点Aがy軸上をどんなに動いても

「APの距離」 = 「AP’の距離」ですね!
ということは、P’で考えてもよいということですね

同様に、x軸についてQと対称な点Q’とします
P’ABQ’が一直線 = 最短距離
あとは、2点P’(-2, 3)、Q’(3, -2)を通る直線の y切片とx切片を求めるだけですね

 

y = \(\large{\frac{-2-(3)}{3-(-2)}}\)(x+2)+3 (2点から直線を求める)
 = \(\large{\frac{-5}{5}}\)(x+2)+3

 = -x-2+3
 = -x+1

 

・y切片 → y = -(0)+1 = 1
・x切片 → 0 = -x+1 → x = 1

A.A(0, 1) B(1, 0) のとき最短

 

 

 

《 例 》
図のように半径3cm、高さ6cmの円柱の母線をABとしたとき、
Aから側面を1周してBにいたる最短距離は何cm

 

例題問題立体のくくる紐の最低必要な長さ>

 

立体をとりまくひもの長さを1番短くする展開図を書いて紐を一直線にする!

ですね!

 

(展開図)

円柱を上底から下底までで1周する紐

 

AB = \(\small{\sqrt{(6\pi)^2+6^2}}\)
  = \(\small{\sqrt{36\pi^2+36}}\)
  = \(\small{\sqrt{36(\pi^2+1)}}\)
  = 6\(\small{\sqrt{\pi^2+1}}\) cm //


 

 

cf. 2周してBにいたる場合は何cm

 

長方形
 ですね

 

A~B = AC+CB = 2AC (または 2BC)
AC = \(\small{\sqrt{(6\pi)^2+3^2}}\)
  = \(\small{\sqrt{36\pi^2+9}}\)
  = \(\small{\sqrt{9(4\pi^2+1)}}\)
  = 3\(\small{\sqrt{4\pi^2+1}}\)
∴ A~C~B = 2AC = 6\(\small{\sqrt{4\pi^2+1\ }}\) cm //

 

 

 

《 例 》
図のような直方体で、辺AB、BCと交わるように EからGに紐をかける場合で
紐が最も短くなるのは何cm

 

直方体ABCD‐EFGH

 

→ 展開図ですね

 

展開図

 

 → 一直線になっていない   → 展開の仕方が悪い


 

正しい展開図

 

 → 一直線になりましたね!
  一直線であれば
  どんな展開図でもOK


 

・ EP = EF+BF = 5+3 = 8
・ GP = GF+BF = 4+3 = 7
∴ EG = \(\small{\sqrt{8^2+7^2}}\) = \(\small{\sqrt{64+49}}\) = \(\small{\sqrt{113}}\)

A.\(\small{\sqrt{113}}\) cm

 

 

 

《 例 》
図のような三角錐の1つの母線OAの中点をBとするとき、
BからAまで紐を1周巻く最短の長さを求めましょう

 

円すい

 

→ まずは「展開図」ですね
正しいイメージで考えるために、展開イメージ図はできる限り正確がよい
という訳で、「円錐の形」と展開図の「扇形の形」の関係は・・・
円すいの展開図
 
でしたね

 

(展開図) けっこう背が高いのでこんな感じ?

 

展開図に最短距離を描いた図

→ 最短距離は赤線BA
→ 『△OBAはどのような三角形か』 ですね

 

(データ集め)
→ 弧AA = 小円の円周 = 2・2\(\small{\sqrt{5}}\) ・π = 4\(\small{\sqrt{5}}\)π cm


 

円すいの母線の強調

→ 母線OA =\(\small{\sqrt{ (2\sqrt{5})^2+(10\sqrt{7})^2}}\) = \(\small{\sqrt{20+700}}\)

= \(\small{\sqrt{720}}\) = \(\small{\sqrt{8\cdot9\cdot10}}\) = 12\(\small{\sqrt{5}}\) cm
= おうぎ形の半径

→ 展開図の∠O = 割合×360° (扇形の割合)
= \(\large{\frac{大円の弧}{大円の完全円周}}\)×360°
= \(\large{\frac{4\sqrt{5}π}{2 \ \cdot \ 12\sqrt{5} \ \cdot \ π}}\)・360°
= \(\large{\frac{1}{6}}\)・360° = 60°
  

→ 半母線OB = \(\large{\frac{OA}{2}}\)  = 6\(\small{\sqrt{5}}\) cm


 

OB:OA = 1:2 で∠O = 60° ということは・・・「サブローキュー」ですね
→ ∴ ∠OBA = 90°
ちなみに正確な展開図は・・・

 

例題問題円錐を取り巻く紐の最低長2
 
でしたね

 

∴ 紐AB = \(\large{\frac{\sqrt{3}}{2}}\)×12\(\small{\sqrt{5}}\)
     = 6\(\small{\sqrt{15}}\) cm //

 

(もちろん、AB:12\(\small{\sqrt{5}}\) = \(\large{\frac{\sqrt{3}}{2}}\):1 でも、AB = \(\small{\sqrt{(12\small{\sqrt{5}})^2-(6\small{\sqrt{5}})^2 }}\) で 求めてもOKですね)

 

この手の問題で、∠Oは 30°、45°、60°、90°、120°(= 60°×2) など
特別な角」になるように作られていますね

 

 

 

→ ページの先頭に戻る

 

 

 

 

④ 立体の切断

 

《 例 》
図のように透明な「直方体」に水が深さ4cmで入っています

 

直方体に深さ4cmの水

適当に傾けると
図のようになりました
xを求めましょう

 傾けたイラスト


 

→ 自然現象的に、「対辺な関係にある辺の長さの和は同じ」ですので、
 6+2 = 5.5+x
 x = 8-5.5 = 2.5  A. 2.5cm 

 

 

 

《 例 》
1辺4cmの立方体を以下の図の3点を通るように切ったとき、
「切り口の形」と「切り口の面積」を求めましょう

 

(1) 3点B, D, F を通る平面で切るとき

 

例題問題立方体の切断面の形と面積1

(基本) 平面は3点で「決まる」
(形) →三角形BFDではないですね
  立方体の対角線
豆腐を中華包丁包丁イラスト
下敷きで切るイメージで!
→ 点Hも通りますね!


 

すなわち、「切り口」を形作る線(平面図形のふちの線)は必ず「立体の表面上」にあります!
「立体の内部にはありません」 (上図ならFDのような線はない)

 

再度、(形)

正しい切り口

 

∴ (形) → 四角形BFHD → 長方形
  (確かに縁線は立体の表面上)


 

(面積) = BF×BD  = 4×4\(\small{\sqrt{2}}\)  = 16\(\small{\sqrt{2}}\) cm2 //

 

 

 

(2) CDの中点MとD, F の3点を通る平面で切るとき

 

例題問題立方体の切断面の形と面積2

 

まずはすぐに
⇒
わかる
表面上の線

中学数学 三平方の定理 |


 

対面が平行なら切り口も平行」ですので
直方体 → 面BFGC//面AEHD

→ DからMFと平行な線

→ AEの中点を通るはず

同様に、FからMDと平行な線

→ AEの中点を通るはず

 

正しい切り口

 

(形) 平行四辺形× → (FD>MNな)ひし形
  (より厳しい条件をクリアした方で!)

(面積) ひし形 = \(\large{\frac{1}{2}}\)・対角線・対角線

= \(\large{\frac{1}{2}}\)・FD・MN


 

・FD = \(\small{\sqrt{(FH)^2+(HD)^2}}\)
  (FH = \(\small{\sqrt{2}}\)・4 = 4\(\small{\sqrt{2}}\) )
  = \(\small{\sqrt{(4\sqrt{2})^2+(4)^2}}\)  = \(\small{\sqrt{32+16}}\)
  = \(\small{\sqrt{48}}\) = \(\small{\sqrt{16\cdot3}}\) = 4\(\small{\sqrt{3}}\)
・MN = AC = FH = 4\(\small{\sqrt{2}}\)
∴ 面積 = \(\large{\frac{1}{2}}\)・4\(\small{\sqrt{3}}\)・4\(\small{\sqrt{2}}\)  = 8\(\small{\sqrt{6}}\) cm2 //

 

 

 

(3) ABの中点M、ADの中点N、点Gの3点を通る平面で切るとき

 

立方体ABCD‐EFGH

 

まずはすぐに
⇒
わかる
表面上の線

ABの中点M、ADの中点N


 

点M、N、G、を通る平面レベルにあるのは確か

 

線分MN

直線MNとBC,CDの延長の交点


切り口平面の完成

 

→ MNに包丁の刃を当てて
 角度はGに向けるイメージ
(形) 5角形
(面積) 難しいですね


 

例題問題立方体の切断面の形と面積4

(流れ) △GQP-△PRM-△QNS
PB = 2 (△NAMと△PBMの「ちょう」より)

BR = \(\large{\frac{4}{3}}\) (△PBRと△PCGの「山」より)
PM = MN = 2\(\small{\sqrt{2}}\)
RM = \(\small{\sqrt{(BM)^2+(BR)^2}}\) = \(\small{\sqrt{2^2+\large{(\frac{4}{3})}^2}}\)
  = \(\small{\sqrt{4+\large{\frac{16}{9}}}}\)  = \(\small{\sqrt{\large{\frac{52}{9}}}}\)  = \(\large{\frac{2\sqrt{13}}{3}}\)
PG = \(\small{\sqrt{(PC)^2+(CG)^2}}\)  = \(\small{\sqrt{6^2+4^2}}\)
  = \(\small{\sqrt{52}}\) = 2\(\small{\sqrt{13}}\)
PR = \(\large{\frac{2}{6}}\)・PG = \(\large{\frac{2\sqrt{13}}{3}}\)
(DQ側も全く同じですので省略しますね)


 

△PGQ

 

Gh = \(\small{\sqrt{(2\sqrt{13})^2-(3\sqrt{2})^2}}\)
  = \(\small{\sqrt{52-18}}\) = \(\small{\sqrt{34}}\)
∴ △GQP = \(\large{\frac{1}{2}}\)・6\(\small{\sqrt{2}}\)・\(\small{\sqrt{34}}\)
  = 3\(\small{\sqrt{2\cdot2\cdot17}}\) = 6\(\small{\sqrt{17}}\)


 

Ri = \(\small{\sqrt{(\frac{2\sqrt{13}}{3})^2-(\sqrt{2})^2}}\)  = \(\small{\sqrt{\frac{52}{9}-2}}\)  = \(\small{\sqrt{\frac{52-18}{9}}}\)  = \(\large{\frac{\sqrt{34}}{3}}\)
∴ △RMP = \(\large{\frac{1}{2}}\)・2\(\small{\sqrt{2}}\)・\(\large{\frac{\sqrt{34}}{3}}\)  = \(\large{\frac{\sqrt{2\cdot2\cdot17}}{3}}\)  = \(\large{\frac{2\sqrt{17}}{3}}\)
∴ 五角形GSNMR  = 6\(\small{\sqrt{17}}\)-2・\(\large{\frac{2\sqrt{17}}{3}}\)  = \(\large{\frac{18\sqrt{17}-4\sqrt{17}}{3}}\)
   = \(\large{\frac{14\sqrt{17}}{3}}\) cm2 //

 

 

 

(4) ABの中点M、ADの中点N、BFの中点Pの3点を通る平面で切るとき

 

直方体ABCD‐EFGH

断面図は正六角形


 

(形) 正六角形
(面積) 正六角形の中心をOとする
 MN = 2\(\small{\sqrt{2}}\) (AN = 2のヨンゴーより)
 正六角形は正三角形が6つ集まったもの
 (1辺aの正三角形の面積公式)
  正六角形の正体
 △OMN = \(\large{\frac{1}{2}}\)・2\(\small{\sqrt{2}}\)・\(\small{\sqrt{6}}\) = 2\(\small{\sqrt{3}}\)
 ∴ 正六角形MPQRSN  = 6・2\(\small{\sqrt{3}}\)  = 12\(\small{\sqrt{3}}\) cm2

 

 

 

 

余談としての
(追加問題1) 正六角錐C‐MPQRSNの体積を求めましょう

 

正三角錐C‐TUV

 

(方法1) \(\large{\frac{1}{3}}\) ・底面積MPQRSN・高さCO
(方法2) (三角錐V‐CTU)-3(三角錐C‐BPM)-3三角錐T‐BPM)

 

(方法1) 底面積12\(\small{\sqrt{3}}\)cm2 は(4)で求めていますので、あとは高さCOですね
 △COMからCOを求めてみますね(Oは対角線CEの中点かはわからないので)

 

△CMO  

MO = MN = 2\(\small{\sqrt{2}}\) (正三角形の1辺より)

CM =
 正方形ABCDの辺ABの中点M
 より

  = \(\small{\sqrt{2^2+4^2}}\) = \(\small{\sqrt{4+16}}\)  = 2\(\small{\sqrt{5}}\)


 

∴ CO = \(\small{\sqrt{(2\sqrt{5})^2-(2\sqrt{2})^2}}\)  = \(\small{\sqrt{20-8}}\)  = \(\small{\sqrt{12}}\)  = 2\(\small{\sqrt{3}}\) cm (OはCEの中点でしたね)
正六角錐C‐MPQRSN  = \(\large{\frac{1}{3}}\)・12\(\small{\sqrt{3}}\)・2\(\small{\sqrt{3}}\)  = 8・3  = 24 cm3 //

 

 

 

(方法2) 正六角錐C_MPQRSNの体積、2種類の三角錐(C_MBP、T_BPM)の切り落とし
三角錐C‐TUV

 

→ MN = TM 、 PQ = TP= 2\(\small{\sqrt{2}}\) (△AMNと△BMT △FPQと△BPTで1:1の「ちょう」より)
AN = TB = 2  (1:1の「ちょう」より)

同様にすると
・三角錐C‐BMP = 三角錐C‐GQR = 三角錐C‐DNS
・三角錐T‐BMP = 三角錐U‐GQR = 三角錐V‐DNS

 

・大三角錐V‐CTU = \(\large{\frac{1}{3}}\)・底面積△CTU・高さVC
 = \(\large{\frac{1}{3}}\)・(\(\large{\frac{1}{2}}\)・6・6)・6  = 36cm3 …①

 

・三角錐C‐BMP = \(\large{\frac{1}{3}}\)・(\(\large{\frac{1}{2}}\)・2・2)・4  = \(\large{\frac{8}{3}}\) cm3 …②
・三角錐T‐BPM = \(\large{\frac{1}{3}}\)・(\(\large{\frac{1}{2}}\)・2・2)・2  = \(\large{\frac{4}{3}}\)cm3 …③

 

∴ 正六角錐C‐MPQRSN = ①-3×②-3×③  = 36-8-4  = 24cm3 //

 

 

 

(追加問題2) 6点MPQRSNで切った時、Cを含む側の体積を求めましょう

 

(正六角錐C‐MPQRSNの体積との違いに注意してくださいね!
→ 三角錐C‐BMP、C‐DNS、C-GQRを、含むか含まないかの違い)

 

三角錐C‐TUV

 

(考え方1) 正六角錐C‐MPQRSN +3( 三角錐C‐BMP)
 = 24+3(\(\large{\frac{8}{3}}\)) = 32 cm3 //

 

(考え方2) 三角錐V‐CTU - 3(三角錐T‐BPM)
 = 36-3(\(\large{\frac{4}{3}}\)) = 32 cm3 //

 

 

 

 

⑤ 体積比

 

図形の「体積比」は、相似の場面で学んだ図形の「面積比」と
全く同じように考えることができましたね!

 

図形の『体積比』は

基準が同じ (底面積が同一平面や平行、高さの線が同じ角度) 場合

 

(横にあたるもの)(縦にあたるもの)(高さにあたるもの):(横にあたるもの)(縦にあたるもの)(高さにあたるもの)
  \(\Updownarrow\)
(底面積にあたるもの)(高さにあたるもの):(底面積にあたるもの)(高さにあたるもの)

 

( 面積比「底辺にあたるもの」、「高さにあたるもの」)

 

「比」であるから、
「正真正銘の底面積」も「正真正銘の高さ」も必要ないですね!

 

 

(イメージ)

体積比のイメージ化
 ↑

そして、これに関しては元の図形と「相似」
→ 高さが2倍×(底面積が4倍)
 = 高さが2倍×(縦が2倍×横が2倍)
→「体積比は、相似比(1辺)の
 3乗に等しい」につながるのでしたね
 相似比1:2 なら 体積比は13:23

 

 

上のイメージは「正真正銘な高さ」ですが、これらが
「高さにあたるもの・・・・・」「底面積にあたるもの・・・・・

 

そして、「三角錐」であろうが「円錐」であろうが「同様」であることはもう理解できますね

 

 

 

《 例 》
OA = OB = OCの三角錐で、OAの中点がE、OCの中点がG、
OF:FB = 2:1のとき、三角錐の体積比O‐ABC:O‐EFGを求めましょう

 

例題問題体積比を見抜く1

 

どこが「底面積にあたるもの」「高さにあたるもの」かは、
もう判っているとは思いますが、念のため三角錐を倒してみますね

 

倒す前の三角錐例題問題体積比を見抜く2

 

→ 「底面積にあたるもの」 = 「(面積の)横にあたるもの」×「(面積の)縦にあたるもの」
∴ △OAB:△OEF = (OB・OA):(OF・OE) = 3×2:2×1 = 6:2 = ③:①

 

→ 三角錐O‐ABCの「(体積の)高さにあたるもの」 = OC =  2 
  三角錐O‐EFGの「(体積の)高さにあたるもの」 = OG =  1 

 

∴ 三角錐O‐ABC:三角錐O‐EFG
 = 「底面積にあたるもの」×「高さにあたるもの」:「底面積にあたるもの」×「高さにあたるもの」
 = △OAB×OC:△OEF×OG = ③× 2 :①× 1 = 6:1

 

A. 三角錐O‐ABC:三角錐O‐EFG = 6:1

 

もちろん、△OBCや△OACを底面積と考えてもOKです

△ABCだけはダメですね!

もちろん、横・縦 = 底面積 → 底面積・高さ と段階を踏まずに

 横・縦・高さ:横・縦・高さ でもOKですね

 

 

 

 

《 例 》
各辺の長さが全て6cmの正四面体O‐ABCDにおいて、
OB、ODの中点L、Mと頂点Aの3点で正四面体を切るとき
辺OCとの交点をNとして、以下の問いに答えましょう

 

三角錐O_ABCD

 

(1) ONの長さを求めましょう

 

→ 図をBの方から見ると
側面図

 

→ BからANに平行な補助線を引くと

BからANに平行線を引いた図

 

△CANの「山」より CP:PN = 1:1
△OBPの「山」より ON:NP = 1:1
∴ ON = NP = PC


 

∴ OC = 6cmより、より、 ON = 2cm //

 

 

 

(2) 切り口の四角形ALNMの面積を求めましょう

 

→ 正四角錐を真上から見ると

例題問題体積切断難問2>

 

四角形ALNMは「凧型」とわかる
→ 凧型の面積 = \(\large{\frac{1}{2}}\) ・対角線・対角線
   = \(\large{\frac{1}{2}}\) ・AN・ML (底辺共有2三角形)
→ AC = \(\small{\sqrt{AB^2+BC^2}}\) = \(\small{\sqrt{6^2+6^2}}\)
   = 6\(\small{\sqrt{2}}\) (= DBでもある)


 

 

Bから平行線を引いた図

OA:OC:AC = 6:6:6\(\small{\sqrt{2}}\)
       = 1:1:\(\small{\sqrt{2}}\)
∴ ∠AOC = 90°(ヨンゴーの直角三角形)


 


ポイント

辺がすべて等しい正四角錐の頂角は 90°

 

∴ AN = \(\small{\sqrt{OA^2+ON^2}}\) = \(\small{\sqrt{6^2+2^2}}\) = \(\small{\sqrt{40}}\) = 2\(\small{\sqrt{10}}\) cm  ←たこ形の長い方の対角線

 

 

次にML
三角錐O_ABCD

△OBD  

 

△OBDで
 DB = 6\(\small{\sqrt{2}}\) より
・LM = 3\(\small{\sqrt{2}}\) cm ←短い方の対角線
 (中点連結定理)


 

∴ 四角形ALNM = \(\large{\frac{1}{2}}\)・2\(\small{\sqrt{10}}\)・3\(\small{\sqrt{2}}\) = 3\(\small{\sqrt{2\cdot5\cdot2}}\)  = 6\(\small{\sqrt{5}}\) cm2 //

 

 

 

(3) 四角錐O‐ALNMを切り取ったとき、残りの立体の体積を求めましょう

 

→ 四角錐では体積比「底面積にあたるもの」「高さにあたるもの」が使えないので真上からOACを通る包丁で2等分した三角錐O‐ABCとO‐ALNで考えると、三角錐になって「あたるもの」で考えることができる

 

四角錐O‐ALNM平面図

四角錐O‐ALNM見取り図


 

→ 三角錐A‐OLN:A‐OBC = (底面積にあたるもの)(高さにあたるもの):(底面積にあたるもの)(高さにあたるもの) = (①×1)(AO):(②×3)(AO) = 1:6

 

∴ 四角錐O‐ALNM:O‐ABCD = 2:12 = 1:6 (当然結局1:6)
四角錐O‐ABCDをVとすると、 O‐ALNM = \(\large{\frac{1}{6}}\)V

 

では、四角錐O‐ABCDの正確な体積は・・・

断面図△OAC

△OACは二等辺三角形
→ Ah = Ch
∴ Ah = 3\(\small{\sqrt{2}}\)
∠OAh = 45° より
∴ △hAOもヨンゴー
∴ 高さOh = 3\(\small{\sqrt{2}}\)


 

∴ 四角錐O‐ABCD = \(\large{\frac{1}{3}}\)・36・3\(\small{\sqrt{2}}\) = 36\(\small{\sqrt{2}}\) cm3
∴ 四角錐O‐ALNM = 36\(\small{\sqrt{2}}\)×\(\large{\frac{1}{6}}\) = 6\(\small{\sqrt{2}}\) cm3

 

∴ 残りの立体の体積 = 36\(\small{\sqrt{2}}\)-6\(\small{\sqrt{2}}\) = 30\(\small{\sqrt{2}}\) cm3//

 

 

 

→ ページの先頭に戻る

 

 

 

 

 

⑥ 立体の対角線

 

《 例 》
図のような直方体ABCD‐EFGHの辺AEの中点をPとし、
点P、頂点F、Hの3点を通る平面と対角線CEの交点をQとします

 

直方体ABCD‐EFGH

 

(1) 対角線CEの長さを求めましょう

 

→ CEGの平面を切り出すと

 

△CEGの取り出し

EGがわかればCEがわかりますね
EG = \(\small{\sqrt{(GH)^2+(HE)^2}}\)
  = \(\small{\sqrt{3^2+4^2}}\) = \(\small{\sqrt{9+16}}\)  = 5 cm
 5, 4, 3 だな…「5」でもOK

 

∴ CE = \(\small{\sqrt{25+25}}\) = \(\small{\sqrt{50}}\)  = 5\(\small{\sqrt{2}}\) cm //


 

 

(2) CQの長さを求めましょう

 

直方体ABCD‐EFGH

 

→ AEGCの平面を切り出すと

 

正方形AEGCの対角線

 

・EG = 5cmより正方形とわかる
 ↑△HGEは「5, 4, 3の直角三角形」
・底面EFGHの
 対角線EGと対角線FHの交点を
 Rとすると、RはEG、FHの中点
 (平行四辺形系の対角線は中点で交わる)


 

よって、図より
CQは\(\large{\frac{3}{4}}\)CEですね!(△CAG≡△EAG、△ERP∽△EGA相似比2)
∴ CQ = \(\large{\frac{3}{4}}\)×5\(\small{\sqrt{2}}\) = \(\large{\frac{15\sqrt{2}}{4}}\) cm //

 

 

 

(3) 頂点F、Gから対角線CEにおろした垂線の交点をそれぞれS、Tとするとき
 CT:TS:SE を求めましょう

 

直方体ABCD‐EFGHの対角線CE

 

かなりイメージ力が鍛えられますね!
→ CE = 5\(\small{\sqrt{2}}\) cm でしたね
あとは、
CT、ESがわかればいけそうですね


 

ETに注目すると、直角三角形TEGの1辺が四角形EFGHの対角線になっている

 

イメージ図

→ △EFGは「5,4,3の直角三角形」より
 EG = 5 cm
 (もちろん、EG = \(\small{\sqrt{3^2+4^2}}\) でもOK)
→ ET、TG はわかりませんね
→ 他の材料探し


 

 

→ EG = 5cm、CGも5cm…ということは△GECは「ヨンゴーの直角三角形」

 

直方体ABCD‐EFGHの対角線CE

 

ヨンゴーの直角三角形


 

∴ CT = ET = \(\large{\frac{5\sqrt{2}}{2}}\)
 (二等辺三角形⇒頂角からの垂線は 底辺を2分する)

 

あとはESですね

 

直方体ABCD‐EFGH

 

 

コツはつかんだので同様に
△FECに注目して・・・

 


 

直角三角形FEC  

 

FC = \(\small{\sqrt{5^2+4^2}}\) = \(\small{\sqrt{25+16}}\)  = \(\small{\sqrt{41}}\)
かなりイメージが難しいですが
∠EFC = 90°ですね

 


 

(∠EFC = 90° が見つけられない場合は「15,14,13のAHの求め方」でESが求められますね)

 

∠EFC = 90°が見つけられたら、相似で楽できますね
△ESF∽△EFC
 3:ES = 5\(\small{\sqrt{2}}\):3
 ES = \(\large{\frac{9}{5\sqrt{2}}}\) = \(\large{\frac{9\sqrt{2}}{10}}\)

 

∴ 対角線 CE = 5\(\small{\sqrt{2}}\) 、  CT = \(\large{\frac{5\sqrt{2}}{2}}\) (←中点)、  ES = \(\large{\frac{9\sqrt{2}}{10}}\)

 

最後の間違い防止のため、CTとESの長さを比較しますね
(図が悪くて実は、①ではなく・・・
直線CTSE直線CSTE
②だったらもったいないですから!)

 

CT2 = \(\large{\frac{50}{4}}\) = \(\large{\frac{1250}{100}}\) 、 ES2  = \(\large{\frac{162}{100}}\)  ∴ CT>ES    ∴ ①でOK

 

直方体
あとは、TS。 TS = ET-ES  = \(\large{\frac{5\sqrt{2}}{2}}\)-\(\large{\frac{9\sqrt{2}}{10}}\)  = \(\large{\frac{25\sqrt{2}-9\sqrt{2}}{10}}\)  = \(\large{\frac{16\sqrt{2}}{10}}\)

 

∴ CT:TS:SE  = \(\large{\frac{5\sqrt{2}}{2}}\):\(\large{\frac{16\sqrt{2}}{10}}\):\(\large{\frac{9\sqrt{2}}{10}}\)  = \(\large{\frac{5}{2}}\):\(\large{\frac{16}{10}}\):\(\large{\frac{9}{10}}\)  = 25:16:9 //

 

 

 

かなり「一筋縄ではいかない」難しい問題でしたね!

 

 

 

ここまでの例題は、あくまで『図形』の問題(長さ、角度、面積、体積、比など)であって、
「三平方の定理」、「特別な角」はあくまでそれらを解くための道具ですね!
「三平方の定理」自体が難し訳ではないですね!

 

2次元の平面に描かれた3次元の図形をイメージすることはなかなか大変ですね!
集中力もいりますし、何より練習が大切だと思います!

 

あと少し!
頑張っていきましょう!!

 

 

 

 

お疲れ様でした!
その他の問題は、「問題集」で !!

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2017/12/5 23:12  
 
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